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肌の露出も、濡れ場も私としては、決してハードには感じられなかった。もちろん、イ・ウンジュの演技はすばらしかったですよ。表情や言葉なんか搾り出すようで・・だから、映画にはなっていないけれど撮影上では相当過激なフィルムができあがっているということは想像できました。 この映画の導入部は結構好きでした。 アダムとイブが「禁断の実」を食す、創世記の引用からはじまる。 そして、強盗殺人課刑事ギフン(ハン・ソッキュ)の車の中でオペラを聞きながらという登場の仕方も、彼のスタイルを端的にあらわしていて、これからはじまる物語が楽しみであった。 ブルー・ノートのジャズ・シンガーのカヒ(イ・ウンジュ)の歌声もなかなかよかった。 殺人事件の被害者の妻ギョンヒ(ソン・ジョンア)の秘密めいた怪しげな感じもすばらしかったし、 ギフンの妻スヒョン(オム・ジウォン)の瞳の奥に隠された何か・・を感じさせる演技もすばらしいものだった。 そのほか刑事たちや、写真館の主人や、写真館の客等々・・脇役陣も芸達者な人々が多かった。 そういう意味では、ギフンとカヒの不倫関係というものがうまい具合に浮き出ていたと思う。 でも、ギフンとカヒが情熱的に狂おしいほどに求め合っているというわりに、そのシーンの描き方が今一歩であったのは残念だ。 別にもっといやらしく描いてほしかったといっているのではない。 ギフンの服を着ているときの性格がハダカになったときに感じられなかった。ハダカの背中、女性を扱う手つき、息づかい等々 ハダカになったとたん、素朴で荒々しい田舎臭い男にしか私にはみえなかったのだ。とてもオペラを聴くために部下からの電話をまたせたような男には思えなかったのだ。 どうせ、こだわるならばそこまでこだわって欲しかった。 まぁよくとれば、最後のトランクの中でのギフンの態度を示唆するための布石の演技ともとれなくもないが・・ 表面上だけかっこつけて、中身はトランクに閉じ込められただけで、ああいう取り乱し方をするという、ただの男だったってことなのかな? ただ、自分がイ・ウンジュ演じたカヒの立場にだったらと思うと、 あまりに哀しすぎて どこに救いを求めたらよいのかと思ってしまう。 何故それほどまでにギフンにこだわったのか・・・ギフン以外ではだめだったのか・・・なんだかやるせない気持ちで一杯になるのだ。 イ・ウンジュの実生活については知らないけれど、彼女が全身全霊カヒを理解しようとして、この映画に取り組んだとするならば・・・彼女が眠れないほど悩んだり、苦しんだり、うつ状態になったりしたのは、なんとなくわかるような気がする。 この役を演じたあとの彼女をフォローするようなカウンセラーがいたらなぁ~~とも思う。 鑑賞して損したとは思わないが、彼女の死の一因となった映画だと思うと、内容を絶賛できない私は複雑な心境である。 上記の文はどなたかの感想。勝手にブログ文拝借。 私は思うのだけど。。。いつも思うのだけど、二人の関係は結婚前からで、あとで入ってきたのはスヒョンの方なわけで、だからカヒにとっては不倫どころか純愛だ。 ギフンはスヒョンを選んだのだから、それは何がどうだろうとはっきりと不倫だが。 ウンジュ好きの私には、この映画はちょっと麻薬みたいな映画だ。 二度は見る気がしないのに、どこかが気になってまた見てみる。 もういいやと思うけれども、どこかがなぜか気になってまた見てみる。 見るたびに音楽はいきいきと甦る。 タイトルバックに流れるヴェルディ。 そして勿論 ウンジュ御登場のあの場面。 美しいウンジュ。 何回聞いてもはじめて聴く音楽のようにハッと惹く。 あれだけがウンジュが生きた証のように、 見るたび、聴くたび、一層鮮やかに心に残ることになる。 そして中毒のように聴き続ける。 そのあとの《チェロの為のソナタ》 また《時間の問題》も忘れがたくなる。 そして・・・ ウンジュは死んでしまったから、 多分あの映画を絶賛できない理由はそんな処にある、のだろう。 あの映画のテーマは一体何?と。 ※儒教の国だから?否!キリスト教徒は《汝、姦淫するなかれ》だ。 朱字は忌み嫌われる。 撮影の時は満では二十三なのかな? ウンジュ。 ウンジュ。 ウンジュ。 私はとっても悲しい。 今も、何回見ても、あなたがまだそこにいるようで。 映画に命を吹き込むってそういうこと? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.11.04 15:11:11
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