早朝から明智の子孫が書いたという『本能寺の変四二七年目の真実』という本を読んでいる。逆賊を先祖に持ち、隠してはいてもどこかに暗いものを背負った子孫が、その本能寺の変を考察するのは実にもっともなことだ。
私はなぜかは知らねど、中学校での授業以来、明智光秀のファンである。歴史嫌いだったから歴史の本を開くことはなかったが、いつだったかどこかの書店で『秀吉殺し、光秀でない』という書を見つけ、それは私が当時感じたそのままの書名だったので興味深く、即買って帰ったのだった。
私の目がヘンな史実物ばかりに向くようになってしまったのは、思えば八切さんなんていう自殺未遂常習犯、昭和四十年頃には核シェルターを持ち、もう自分の墓まで造ったというようなヘンなおじさんのものを読んだせいかもしれない。しかし渡航のまだ困難だった時代に、幾度もポルトガルを訪れた行動力には賛嘆しながらも、その頃はまだそれ以上歴史の本を読むということはなかったが、先生を知ったおかげで、ヘンな古代史物色はいまだ続いている。
因果である。
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最終更新日
2016.11.07 18:28:29