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カテゴリ:検察とマスコミ
三井環氏のでっち上げ冤罪事件(2)

検察の実像(特定非営利活動法人 関西友愛会)

▼転載続き

三井 環(元大阪高等検察庁公安部長検事)

 私が「悪徳検事」と呼ばれている、元大阪高等検察庁公安部長検事の三井環です。よろしくお願いをいたします。

まず、本日はこのような場において、講演する機会を与えていただきましたことに対して深く感謝をいたしております。

 現職当時でありますと、みなさん方とは「敵と敵」との間柄です。このような場で話をする機会もなかったでしょう。あるとするならば、それは取調室でしょう。ただ、場が変わりますとこのようなことになるわけで、人間分からないものです。

 私は、公安部経験は鹿児島地検三席検事当時、公安労働係に3年間、それから、神戸地検公安部に2年間、そして、大阪高検公安部に3年間あります。その通算8年間、公安労働係の仕事をしてまいりました。みなさま方が将来、何らかのかたちで会う相手というのはやはり、公安、あるいは公安労働係だろうと思いますので、公安労働というのはどういう仕事をしているのかを、まずお話しておきたいと思います。

 1つは、右翼、日本共産党、過激派、労働組合、市民運動、今はオウム教団、それらの情報収集を行います。そして、情報収集をしまして、高検の方に結果を報告します。

 2点目が、検察・警察が逮捕してきた事件の捜査と公判をやります。公安労働関係の事件で警察が逮捕する場合には、必ず検察と事前協議をしなければならないんです。一般刑事事件というのは、汚職事件とか、選挙違反事件などの特に重大な事件以外では警察独自の判断でやります。公安労働係が担当する事件というのは、この事前協議をしなければならないという点が違います。

 ですから、そういう事件は警察の警備課が担当いたしますけれども、警察の考えだけでやるわけではありません。検察と警察が一体となってやるというのが公安労働係の事件の特質であります。ですから、検察の意図というのが必ず入ってきております。

 公安事件で、私が神戸の公安部に所属しておった当時にどういうことをやったかと申しますと、当時は公安事件というのはほとんどない時代なんです。公安事件の多発した時代というのは昭和30年代、40年代なんです。50年代以降ほとんどありません。全国でも1年間で数えるほどしかいない、そんな時代です。

 その中で何をやったかと言いますと、例えば、天皇がどこかに巡回に行く、あるいは外国の要人がどこかに巡視に来ることがあります。そういう場合に、いわゆる過激派を、例えば架空の不動産売買契約を作ったとして逮捕勾留する。20日間勾留するんです。そして、全て釈放です。それを2年間に10回くらいやってきました。これがいわゆる「一般予防」なんです。要人がいる場合に、一般予防のためにそういった起訴することのない事件を使って、そういうことをやってきました。

 それから、これは京都の事件ですけれども、ある中核派の人が三千院等を時限爆弾で放火したという事件がありました。わずかしか焼けなかったのですが、その鴨居(かもい)についた人間の臭気・においと、他で押収された彼の靴の臭気が犬の臭気鑑定で一致するということで、証拠はそれだけしかなかったんです。一審では無罪になりました。私がその記録を読んでみましたら、証拠は犬の臭気鑑定しかないんです。犬の臭気鑑定というのは、科学的な根拠が全然立証されていないんです。そういうものだけで起訴した。そして、私が裁判所に「だらだら公判を続けてもしょうがないから、一度犬を使って検証してみましょう」と言いました。

 臭気鑑定というのは、現臭(げんしゅう)と言いまして、現臭(この事件の場合なら、靴のにおい)を布に含ませて犬に嗅がせるんです。そして、15mくらい先に5個の対象臭というものを置くんです。そして、その内の1つ、この場合は鴨井についたにおいが含まれた対象臭を実際にくわえてくるのかどうかを試すのです。これを18回やってみました。現臭と対象臭で一致するものをくわえてきたのは、ゼロなんです。これで裁判は終わりました。もう進行する必要はありません。裁判所も「これで終わりましょう」と言って、結審しました。だから、検事控訴をしていました。が、控訴棄却です。

 そういうことをやっていたんです。なぜかと言いますと、いわゆる労働事件というのは起訴しますと、確定するまでに5、6年かかるんです。保釈されるまでにも時間がかかります、保釈になってからも制限条項があるでしょう。つまり、その人がずっと拘束されたままなんです。その間は活動ができません。それで充分なんです。5、6年活動できない状況が続けば充分なんです。そこに意味があるんです。一般刑事事件ではこういうことはしません。公安労働事件ではそういうことをやっている、昔からやっています。

 これがいわゆる一般予防なんです。その中核派の彼も現実に無罪確定まで7年ほど何も活動できませんでした。それが、公安検察の実態なんです。

 これは検察側からすると意味のあることかも知れません。どこかに要人が行く、そこで仮に何かあったらたら困ります。その期間中は危険人物をできるだけ捕まえる。そして、20日間だけ捕まえて釈放する。警備の観点に立つと意味のあることかも知りません。しかし、捕まえられる方はたまったもんじゃありません。いくら過激派でも人間です。私も現職の時にはそういうことをやってきました。

<文字制限のため(3)へ>

<転載途中 続きは、三井環氏のでっち上げ冤罪事件(3)へ>





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最終更新日  2010.01.24 17:08:40
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