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カテゴリ:感想文
これまた古いものを…
(ヽ´ω`) GONZOと言う制作会社作の作品です。 これね、物語を見て珍しく目頭が熱くなっちゃったんですよ。ワシは基本的に不感症なのか、物語を見て涙すると言うことはほとんどないのですが、これはかなりキました。 その昔、レオナルド・ディカプリオ主演で作られた「タイタニック」も映画館で見たのですが、沈みゆく船から避難する人々の中に3人の親子がいるわけですよ。両親と幼い娘。 「パパも一緒に…」 「大丈夫、パパはあとから行くから…」 みたいなとこで、キちゃうんですよね。だいたいこんな感じのところにツボが有るみたいです。 で、この「ソルティレイ」ですが極めて大雑把に書くと、主人公とされるアンドロイドの少女と40代の賞金稼ぎの男が、徐々に家族になるというような内容です。実際にはもう少し複雑で、行方不明の実の娘が出てきたり。養女を持つ友人が居たり。ま、実の親子も出てきたりと、要は人と人との心のつながり、血縁や親子に限らない今風に言えば「絆」と言うやつですね、これを描いているわけです。 さておき、人工知能のアンドロイドに絆だとか親子だとか、そういった人間的なナニかが宿るのかと言うような、よくある設定ではあります。と言うか「ピノッキオ」がモチーフであることは公式にも認めて居たかと。 この物語はこの時期GONZOさんが関わった作品の中で「宇宙移民」を扱ったものの一つのようです。なんだっけ、「ラストエグザイル」とその一連の作品なんかですね。そう言うプロットはそれほど珍しい訳でもないので、ありきたりと言えばありきたりではあります。 「宇宙移民」、「人工知能」、「人造人間」、「絆」、「愛情」…これらも物語の設定としては極ありふれたものですね。 ところで「人工知能」、「人造人間」、「絆」、「愛情」といった要素で描かれた物語の一つに「エクス・マキナ」と言う2016年の映画作品があります。これも「AmazonPrimeVideo」で見たのですが、モチーフは似たようなものでも、その捉え方や表現が明らかに異質な感じがします。なんと言うか、やはりキリスト教的な価値観というのか、なんと言うか…。SF映画の金字塔とも言える「メトロポリス」からも伺えますが、どうも西洋キリスト教的文化圏の物語に出てくる「人造人間」と言うやつは「禍々しい」ような気がします。なんか「人造人間」とか「人工知能」とかにロマンがあまり感じられないですかね。 余談ですが、TVドラマ「ナイトライダー」に出てくる「K.I.T.T.」には「ロマン」が感じられます。 キリスト教文化圏と言う括りにすると違うんですかね。「マニュフェストディスティニー」的な雰囲気というか、未知なるものに不安を抱いて自らを投影し、攻撃的になるっていう感じでしょうか。 ま、「ソルティレイ」にもそのような「人工知能」は登場しますけどね。この「ソルティレイ」のモチーフである「ピノッキオ」も、人形のままでは終わらずに最後は「人間の子供」になるわけで(間違ってます?)、機械のままと言う本作や日本の物語とは、なにが違うんですかね。 さて何れにしても、ありふれているけれども、それをどのように描くのかと言うところに、製作者達の気合の入り具合が現れようというもの。まあ、気合を入れたら良いものになると言うわけでもないのですけど。 話数としては2クール分くらい有って、全体的な話の流れもスムーズで、謎は謎として残っているところも有るのですが、基本的にはハッピーエンドと言うことで、めでたし、めでたしで、終わります。 とりとめもなく書いてますが、なんと言ってもこの作品の魅力は主人公ソルティと、賞金稼ぎのロイ・レバントのキャラが非常に良く立っているところと、その声優さんが素晴らしいというところかと。 ソルティ・レバント役は斉藤桃子さん。ロイ・レバント役は中田譲治さん。斎藤さんは他の作品は知らないのですが、中田さんは超有名なのでたくさんの作品に出演されていて、誰でもがどこかで聞いたことの有る声のはずです。このお二人の演技が素晴らしく息もぴったりで、「ソルティレイ」の魅力はこのお二人の声によるところも大きいのではないかと思います。脇を固める役者さん達も、勿論素晴らしいですがね。 さて、作品については多くを語らずともご覧いただければ良いわけですが、この作品の中のいくつかのお話で作画監督を務めている村田峻治さんという方がおられるのですが、この方が作画監督を務められた時のソルティが抜群に可愛らしいのでぜひご注目を。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.09.16 06:30:08
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