黄金の掛け橋

合計５６時間の船旅の末にたどり着いた上海は、とても大きな街です。

船での生活が長かったためか、頭がグァングァンして気持ち悪いです。あれだけ吐いたのに、まだ吐き足らないようです。
ゆっくり休みたいところですが、口座開設のためと腹ごしらえのため早速外へ飛び出しました。


中国銀行は、私の泊まってるホテルの目の前に見えます。パスポートとトラベラーズチェックと、電子辞書を手に銀行へ。
まずはー・・・ムリ！！
漢字も見慣れないし、どの紙に何を書いたら良いのかも分かりません。とりあえず警備員のおじちゃんに「口座を開きたい」と言いました。すると、そのおじちゃん。人を押し退けて、申請表に書くためのスペースをあけてくれました。

名前と国籍と生年月日、パスポートナンバー、住所と電話番号。
住所と電話番号は、滞在しているホテルを書きました。

そして、Ｔ／Ｃを人民元に交換して預金。
何故か４０００＄しか出来ませんでした。銀行員の方が何か言ったのですが、「うんうん・・・」。知ったふりをしてしまいました。
難なく開設できた訳ではなかったけど、よくやった！！自分！

その後は、ご飯を食べに行きました。
オススメマークの付いていた”牛肉なんとか”という透明な麺です。
普通に美味しかったのですが、一番感動したのが、手が油でベタベタになって銀行の明細書で手を拭いてた私に、客のおばちゃんがナフキンをくれたのです。

なんて優しいのでしょう・・・

この大きな大陸で育ち、心も大きく育てられたのでしょう。
泣きそうに嬉しかったです。


そして、車が飛んでくる横断歩道を渡ってホテルの部屋に着いたのですが、何かメモが置いてありました。
「・・・！！！」なんと、浦江飯店に泊まってる、船で友達になった二人が、中国語の話せない私を心配して遊びに来てくれたのです。

頭をペコペコ下げて、「日本人」と言われても構わないくらいに頭を下げた一日となりました。