音楽語りーその241↓
♪Peace! bySMAP
<SMAPシングル・アルバム年表ーその21>
★:サウンドに影響がありそうな事項
◆:アルバム
●:ベストアルバム
▲:リミックスアルバムなど
□:ソロ関連
★1997年7月21日 Kinki Kidsデビュー/硝子の少年 ※ミリオンヒット
◆10・1997年8月6日 SMAP 011 ス 3位
26・1997年9月26日 Peace! 2位
本当は、ここからのアルバムは、
ライブDVDも一緒に鑑賞していかないと、ダメだと思ってるんですよ。
ドームツアーも始まり、
ライブコンテンツと一緒に、アルバムの楽曲もおそらく構成してあるので。
ただ・・・ちょっと手が回っていないので;
とりあえず耳で聞いた限りでの感想を書いていきます。
◆10・SMAP 011 ス
ジャケットから、「新しいSMAPだぞ!」という意気込みを感じるアルバムです。
アルバム「009」との間に、ライブビデオの「10TEN」という作品があり、
それをカウントして、この「011」だそうで。
ここから、アルバムの表記数字と、実際のアルバム枚数がズレるという
珍現象が起こっています。
話ししずらいんですよ・・・この現象。
今までの作・編曲家陣も居ますが、
それに加えて、ここ1年で開拓した新規アーティスト陣を多く起用し、
ここまでに出したことのない楽曲がたくさん収録されています。
はっちゃけたソロ曲も多い印象のアルバム。
1.Theme of 011 "ス"
作・編曲:Nile Rodgers
ニューヨークのミュージシャンの方なのかな?
ここまでの海外アーティストさまの起用は、あくまで演奏面のみだったのですが、
ここで初めて(だと思う)、作・編曲まで手がけられてます。
スピード感・ドライブ感のある吹き抜けたカッコ良さのインストテーマ曲で、
このアルバムのイメージにぴったりのサウンドだと思います。
2.Everything is Cool
作詞:戸沢暢美 / 作・編曲:Nile Rodgers
1曲目のサウンドとの繋ぎが好きです。
スピードに乗って、たったか走ってきた1曲目から、
パーンッと弾けて手拍子テンポになるというか。
SMAP楽曲を見回しても、なかなか他にないイメージの曲だと思います。
3.ダイナマイト
作詞:森浩美 / 作曲・編曲:小森田実
・・・からの、ダイナマイト!
ここの繋ぎ、最高に素敵だと思うんですよ!
1曲目からのノリの方が、イケイケ続きで、それもありだと思うんですけど・・・
♪Everything is Cool があるからこそ、
この♪ダイナマイトのイントロが、どっかに連れってってくれそうな気がして
超ときめくんですよ。
このアルバムの繋ぎで聴くのが、♪ダイナマイトの良さが一番立っていると思います。
4.愛がないと疲れる
作詞:小倉めぐみ / 作曲・編曲:岩田雅之
草なぎくんのソロ曲・・・かな?
この曲は、サウンドが草なぎくんの声・テンションにすごく合ってて、
上手くいっている、内容もすごく入ってくる、
聴きごたえのある曲だと思います。
5.ココニイルコト
作詞・作曲・編曲:スガシカオ
キムタク、慎吾くんの曲。
たぶんここで、スガシカオさんが初登場ですね。
カバーなのか、オリジナルの提供曲なのか・・・はちょっと分かりませんが。
このままではシングル楽曲として発売することはできないと思いますが、
♪セロリ以降の、この先の楽曲展開のノリに繋がるような、
メッセージ性のあるミディアムナンバーだと思います。
2人のボーカルも、内容を掴みに頑張って向かっているのが分かりますし。
6.バタフライ
作詞:森浩美 / 作曲:谷本新 / 編曲:清水信之 / コーラスアレンジ:岩田雅之
この曲・・・どえらい好きです。
サウンドがたまらん。
♪セロリと同じ、清水信之さんの編曲が素敵なんですよ。
ブラス音が、やっぱり甘ったるいんですよね。うん、「甘い」。
曲名のイメージとも重なって、なんかこう「蜜」的な甘さかなぁ。
ボーカルがな・・・ボーカルが・・・
もうちょっと悲愴感・空気感があればな・・・。
今のSMAPなら、絶対もっと曲の内容に向かった歌い方が出来ると思います。
7.俺様クレイジーマン
作詞:俺様 / 作曲・編曲:Face 2 fAKE
慎吾くん作詞のソロ曲。
・・・名曲だと思います。
これまでも、特に中居くん・慎吾くんはアーティスト気質を買われて
アルバム曲の補作詞なんかで登場してきていましたが、
それを、しっかりしたアーティストさんつけて、爆発させてみちゃおう!
・・・な試みかなぁ、と思います。
「爆発」がちゃんと他にない「形」になりますから、
とにかく上手だな~・・・思います。
言葉尻が頭から離れなくなる、オモシロい曲なんですよ・・・コレ。
8.みんな1人じゃないのだ!?
作詞:N.マッピー / 作曲:N.マッピー・Mark Davis / 編曲:Mark Davis
中居くんのソロ曲。
「N.マッピー」名義はここで初登場・・・かな?
この曲、私は今までしっかり聞いたことがなかったのですが、
出だし、臨時ニュースのアナウンス、
「~中居台風が接近中です。音痴がうつる可能性があります。~・・・」の部分は、
なぜか知ってました。
母が、「アルバム曲でこんな曲があるよ」みたいな話をしたことがあって、
「ええっそれは本人が了承の上で言ってるの?
(↑まさか本人がネタとして、自ら言ってるとは思わなかった。)
っていうか、音痴ってうつるの??」って、
結構衝撃を受けたんだと思います。
9.セロリ
作詞・作曲:山崎まさよし / 編曲:清水信之
前の2曲からこの曲への繋ぎは、悪意をビシバシ感じて大好きです。
うん・・・やっぱりこのアルバムは、曲の並びが本当に面白いな。
10.それはただの気分さ
作詞・作曲・編曲:佐藤伸治
吾郎くんソロ曲。
この曲も、若手アーティストさまの発掘の一貫なのかな、という感じ。
風鈴の音から始まるアンニュイサウンドのオモシロい1曲。
う~ん・・・歌えてない・・・。
雰囲気はキャラクターとも合ってると思うんですけど、
作り手の歌い癖まで想像出来ちゃうようなメロディーラインで、
他人が歌うのは難しいですよ、この曲。
11.弱い僕だから
作詞・作曲:忌野清志郎 / 編曲:The Esper
キムタクソロ曲。
忌野清志郎さんご自身の曲は聴いたことがないのですが、
キムタクのキャラクターには合ってる香辛料だなぁ、と思って聞きました。
12.The Road
作詞:相田毅 / 作曲:谷本新 / 編曲:重実徹
エレキガンガンのロック曲。
相田毅さんの作詞ということは、たいてい
SMAP本人たちが、この時点で叫びたい感情を込めた、
SMAP本人たちの為の曲なんだな、と思っています。
13.Hi-Fi
作詞:小霜和隆 / 作曲・編曲:種市弦
この曲、好き!!
疾走で始まったアルバムが、疾走で終わり、
アルバムの頭に舞い戻っても違和感なく繋がるようになってます。
作詞・作曲のお二方は、ここでしか出てきてない方・・・だと思います。
オモシロい楽曲なんですけどね。
特に作・編曲の種市弦さん?
確かに、この方独自の音楽観みたいなものはあまり感じませんが、
ノリ・緩急ともばっちり決めてくださっているので、
他の曲も聴いてみたいな、って思います。
26・Peace!
作詞:飯塚麻純 / 作曲:Face 2 fAKE / 編曲:長岡成貢
ここから、やっぱり意図的に「変えて」いこうとしてるんだな、
というのをひしひしと感じる1曲です。
作曲のFace 2 fAKEさんは、
♪ダイナマイトのカップリング曲・
♪Fool On The Hillという楽曲で初登場?かな、をしてて、
アルバム011スにも、作編曲で参加されてます。
このFace 2 fAKEさんですが、2000年前後・・・
私が中学生の頃なんですけど、
EXILEのデビュー当初の楽曲・
♪Your eyes only~曖昧なぼくの輪郭~、♪style等、
また
島谷ひとみさんの♪やさしいキスの見つけ方、
Skoop On Somebodyの♪Sha la la など、
当時、私がやたらと好んで聴いていた楽曲をことごとく提供されています。
2人組のプロデューサーユニットだそうで。
そうか・・・SMAPのこの曲、
そして後のシングル♪Let It Beも
この方たちだったのか・・・。
いや、CHOKKAKUさんも、小森田実さんも、このFace 2 fAKEさんも、
「この方が関わった楽曲はいい!」って思ってるミュージシャンの方の、
私の意識下における「最初のワークス」って、
本当にことごとくSMAPなんですよ;
あ、「SMAPの、この曲の方か」・・・みたいな;
さてさて、曲の内容に関してです。
人はなぜか波乱の日を求めがちで
だけどツツガ無い今日が
実は何より大事
とか、
しあわせはこんなとこにある
今日は今日で過ぎて行く
久しぶりに空を見上げる
雲が流れ
とか、
ふとした瞬間の幸せを風景描写を用いて切り取り、
「Peace!」と打ち付ける、まったりテンポの楽曲です。
この楽曲自体は、まぁ・・・
SMAPシングル楽曲の中でも、かなり地味な印象の1曲なんじゃないかな、
と思っています。
ただ、今回聴いてきて思うのが、
この曲は、大ヒットが・・・
言ってしまうと、SMAPを代表するような「ミリオンヒット」が、
欲しい時期の曲だろうな、ということ。
年表の通り、kinkikidsがデビューして、
速攻ミリオンを出してますから・・・
という、私の想像なんですが、
ただ、「内容の分かりやすさ、伝わりやすさ」、
そして「誰でも納得できる素直に「イイ」内容」というのは、
アイドルファンだけではない、一般の方も巻き込まないと無理な
ミリオンヒットに必要な要素だと思っています。
ここで、この楽曲に舵を取り、
ここから♪夜空のムコウ、♪たいせつ・・・と、
しっとりバラード&日常の風景の大切さを歌うような楽曲が続きます。
これは、♪セロリからの流れがあるものだと思うのですが、
もう一つ。
♪セロリはそうでもないんですが、
♪Peace!、♪夜空のムコウ、♪たいせつの3曲は、
個人的に「中居くん」の印象が非常に強いんです。
ここまでシングル&アルバムを聴いてきて、
この方向性・・・
うーんと、
最近中居くん関連のネット記事で多用されている言葉が
的を得てるかな、と思うんですが、「親和性」・・・というか。
「親しみやすさ」・・・ですよね。
これを、歌唱に落とし込むことができるのは、
この時点では中居くんだけだろうな、と思って聴いてきました。
いや、キムタク・慎吾くんのボーカルも、
特にアルバム011ではかなり意識的に、
いろんな曲に対応できるように変えてきているので、
だからこそ出せた曲なんだと思いますが。
この曲の方向性が、どの方向性か、と言ったら・・・
「中居くんの得意な方向性」なんだと思っています。
SMAP全体として、そっちに向かった印象。
まぁ、この辺は、私の受けた印象の話です。
♪月が輝くのを待ってる
という部分の言い回しと、
「Peace!」という、歌詞中には一度も登場しないタイトルが
好きです。
この曲も、発売時より、今の年齢になって聴いた方が
ずっとずっと入って来ました。
続く!
by姉