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カテゴリ:「個」「孤独」「群」「共同体」
2月4日から6日に、国際協力機構(JICA)、UNDP(国連開発計画)、WBI(世界銀行研究所)、CIDA(カナダ国際開発庁)、GTZ(ドイツ技術協力公社)が共催で、能力開発(Capacity Development)についての国際シンポジウムが行われた。その最終日に、シンポジウムの討議結果をいち早く報告するための「途上国の能力開発と有効な援助」と題したハブリックセミナーが行われた。
会場には、100名を越える、開発援助に関わる人が来場し、あっという間に2時間が過ぎた。 さて、ここで言う「能力開発」とは、個人のみならず組織(含むコミュニティ)、制度、社会を包括する内発的な発展プロセスを意味している。 今回は、途上国に対し国際協力というレベルでの「能力開発」が中心に討議されたのだが、その討議された報告や支援されている国の代表者の意見を聞くと、日本での個人レベルと基本的な部分が変わらないと感じた。 今、この「能力開発」が注目されているのは、今回のシンポジウムも含め支援国(ドナー)主導になりがちだったことにより、開発途上国の自助努力を阻害し、自ら成果を挙げられなかったからである。 今回のシンポジウムで、画期的だったことは、援助を受けている国同士で、自らのノウハウをシェアする事について話し合われた事があった。それだけ、教える側、お金を出す側の論理で、話し合いがなされ、実行されていたという事である。 これは、母親がなんでもやってあげて、子供がいつまでたっても、自分で何も出来ないことや、学校で教えられるままで、考えられることか出来なくなることなどと似ている。 そして、学校教育で言えば、文部科学省や、日教組の教研集会、PTAなどで討議し、それを教育方針として採用し、子供の意見を反映されるシステムになっているのとも、とても似ている。 これらの対策ついて、パブリックセミナーでは、今回の話し合いで確認された「能力開発」10箇条(下記の英文)が、配布された。 要は、あせらず、じっくりと、いろんな人や組織と連携を取りながら、途上国主体に行うという事である。 興味ある人は、ご自分で訳してください。 これは、途上国だけでなく、日本での個人レベルでも使えるネタです。 セミナーの最後に、能力開発を行う人材に必要なスキルについての質問が出た。それには、エジンバラ大学のキング教授は、自らの能力を高めることと回答し、フィリピンのモンテロさんは、ファシリテーターが必要だと回答した。 自らの技能を高めると共に、相手の能力を高めるファシリテータ(促進者)としての能力を身につけることが、能力開発と有効な援助に必要なスキルなのだ。 昨今、コーチング、ファシリテーションなどが、注目されている。これらは、これからの社会で必須のスキルになってくるだろう。 それは、個人から世界レベルまで、役に立つスキルなのである。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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