カテゴリ:ファッション関連
和服の場合、男性用女性用の別なく右前の袷(あわせ)で着ていますが、これが洋服になると男性用が右前で女性用が左前になっていることがほとんどです。
この『右前の袷』、左側が上に来ているのに右前というのはちょっとややこしい気がしました。これは和服を着る時に右の身頃を先に、つまり “前” に着付けるからだとのことで『右前』呼んでいるのだとか。 では、なぜ着物は『右前』に着るようになったのか? 調べてみると、こんな事が書かれていました。 <<歴史的には、奈良時代の養老三年(719年)に出された「衣服令(えぶくりょう)」という法令の中に「初令天下百姓右襟」という一文がその起源であるとされています。要するにこの時から「庶民は右前に着なさい」とされ、これ以降、着物を右前に着ることが定着したものと考えられています>> つまり1300年間もの間、守ってきた歴史があるということです。 現実的な話としては、“人類の9割は右利きだから、右前の方が着やすい” ということが大きな理由らしい。 和服の場合左前は “死に装束” という事で忌み嫌われるということがある。 しかし私はそういう姿を現実に見た記憶がないのも確かです。 和服の左前をよく目にするのは、外国映画のシーンで日本の浴衣(ゆかた)を外人女性がパジャマ代わりに着ている姿を見るときに多いようであります。 本題に戻して、それなら洋服の女性用はなぜ左前が主流になっているのだろうか? 「左前の方が授乳がやり易い(これは右利きが多いということからきている)」という説や、「女性の地位が低かった時代に男性と同じ服を身に着けることに抵抗があった」とか、反対に「女性の地位向上が叫ばれた19世紀になって女性側から差別化を求めた」など諸説があるのですが、本当のところはよくわからないのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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