関西には限らないかもしれませんが、関西発の言葉であることは間違いない『バッタもん』。
この言葉、正規品に対するニセモノの意味で使われているケースがあるのですが、それは誤用ということになります。
正しい意味は、正規の流通ルートで仕入れたものではない “正規品” のこと。
この説明では分かり難いので、具体的にはこんなケースの商品です。
商品自体は正規品であるが、 “期限切れもしくは期限切れ間近の商品”、“使用に支障はないが包装の外観が劣化したB級品や棚崩れ品”、“企業倒産により流れる倒産品” など、正規の流通ルートでは売りさばきにくい商品がこれにあたり、格安で売られることになる場合が多いのです。
この言葉『バッタもん』はおもに関西で使われている。
関西以外の地方では『バッタ品』と呼ばれることもあるようだ。
また販売者や製造者が、価格をダンピングして安売りを意図するような特別な販売方法を取る場合のそれは『バッタもん』ではありません。
それらをいうのは、特別な日だけに放出する『クリアランスセール』あるいは『バーゲンセール』や別の場所や通販で販売する『アウトレット商品』などと呼ぶのです。
現在、地域によっては『安い偽物の商品』まで『バッタもん』と間違って認識され、使われるようになっているようですが、元来『バッタもん』には『偽物の商品』という意味はありません。
なお、近畿地方だけかもしれませんが、『偽物の商品』のことを『パチもん』と言います。
ほかには『イミテーション』と呼ばれることもあるのです。
先週金曜日放送のNHK朝の連ドラ『まんぷく』でも、偽物のことを『バッタもん』と間違って使っていました。
『バッタもん』と『パチもん』とでは大いに違いがあるので、しっかりと区別して使いましょう。