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カテゴリ:政治
誰にも分からぬ見通し とにかく無能愚鈍政権では、とても持たない (ゲンダイネット)どの世論調査も似たり寄ったりだが、菅政権の原発事故対応について、国民の7割が「評価しない」と言っている。それでいて、倒閣運動が起こらないのは奇々怪々だ。原発の対応は一歩間違えれば、国が滅びる。放射能が大気に、土壌に、海にまき散らされ、国民の生命、健康だけでなく、財産を奪い、経済活動にも重大影響を及ぼす。それなのに、震災直後の初動対応から現在に至るまで、デタラメの限りを尽くしているのが菅政権なのである。
東京電力は今月17日、原発事故収束に向けた工程表の改訂版を発表し、政府も原子力被災者への対応を改めて工程表にして示した。1号機のメルトダウンと圧力容器の"底抜け"を認めた後も「収束に6~9カ月」というスケジュールを変更せず、安心を振りまいているが、東電も政府も「やるやる詐欺」の類いだ。原発の収束は今や、百パーセント無理なのである。 「私たち専門家は当初から炉心溶融と圧力容器に穴が開いていることを推測していました」とは東大名誉教授で金属工学が専門の井野博満氏だ。 「1号機も2号機も原子炉の温度が300~400度に達し、圧力が下がっていた。明らかに水がないなと思いました。水がなければ、燃料棒が露出し、溶けて落ちる。圧力容器の底は複雑な配管が溶接されていて、そこに燃料棒が溶けて化学反応を起こせば、さらに融点が下がり、底が抜けてしまう。放射能の漏れ方から見ても、穴が開いているのは明らかでした」 それなのに、東電は「水棺」作戦を強行、あっという間に汚染水があふれてしまった。 「開いている穴が小さいと思ったのでしょうか」と井野博満氏は気遣うが、ハッキリ言えば、大バカなのだ。注水しても原子炉内の水位が上がらず、建屋に汚染水があふれれば、「おかしい」と思う。ところが、東電は注水を続け、今や、汚染水は1~6号機で10万トンに達している。 工程表では3~6カ月で「汚染水全体の低減」を実現するとしているが、移設先は確保できていないし、海にもまけない。浄化して再び原子炉に戻す計画だが、その設備を準備する間にも注水は必要で、汚染水は増え続けることになる。そこに梅雨の季節を迎えるのだ。
「作業員の人手がこの先、どんどん足りなくなるのも心配です。年間被曝(ひばく)量を超える作業員を外すしかないが、右から左に補充できるわけではないからです。福島原発の吉田昌郎所長は、作業員の健康も考えず勝手に工程表をつくって公表した本社にカンカンといわれています」(東電事情通) これが原発の現状なのに、政府はこれまた「3~6カ月で放射性物質の放出が管理され、放射線量が大量に抑えられる」夢物語の工程表を出して、国民を騙(だま)している。 つくづく、この首相と東電のコンビは最悪だ。両者に任せている限り、暴れる原発は抑えられない。 事態はどんどん悪化し、日本がメルトダウンすることになる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.23 20:58:08
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