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石川誠壱の「こちら熟女捜索隊」

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2006.12.08
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カテゴリ:新録かきおろし
東海洋士(とうかい・ひろし)1954~2002

兵庫県姫路市出身。
本名、東海浩。

1篇の作家論と、
1篇のSF短篇小説と、
1本の映画シナリオ(共作)と、
いくつかの放送台本と、
1冊の書下ろし長篇小説だけを遺して世を去った、
幻の作家。

*

【書誌】(随時調査中)

1976.07「別冊新評 筒井康隆の世界」
上智大学在学中に、本誌で筒井論を執筆。
これが商業誌デビュー作。

1979.03「奇想天外」
新井素子を生んだ、1978年の第1回【奇想天外新人賞】で、
最終候補作に残った『遠雷』が、
この号で『雷鳴の中に……』と改題されて掲載。
小説での商業誌デビュー。未見。

1981.06「シナリオ」
大学卒業後、東海洋士は映画製作を夢見て松竹に入社。
そこで、田中康夫のベストセラー『なんとなく、クリスタル』を原作とした
映画『なんとなく、クリスタル』(1981年5月公開)の製作に
松竹の社員として関わることになる。
この号の「シナリオ」誌には、
脚本家・田中晶子、
同映画の監督である松原信吾、
そして東海洋士の3者共作による
『なんとなく、クリスタル』のシナリオが掲載されている。
また、田中、松原、東海の3名が参加した
座談会『「なんとなく、クリスタル」の迷宮』も併載。

(その後、松竹を退社してから
 主に関西方面で放送作家として活動していた時期の
 東海洋士の仕事については、ほとんど不明。)

2001.03  東海洋士:著『刻Y卵』講談社ノベルス
書下ろし長篇小説。
巻末には、高校時代からの友人であるという
竹本健治の詳細な解説がある。
(なお、『刻Y卵』(こくあらん)の『Y』の字は、
 本当は、こういう形の漢字なのですが、
 ネット上では正しく表記できないため、
 似た形のアルファベット「Y」で代用しております)

*

【参考資料】(随時調査中)

1978.02「奇想天外」
第1回【奇想天外新人賞】発表の号。
選考委員の星新一、小松左京、筒井康隆による選考座談会が掲載。
最終候補作のひとつだった
東海洋士『遠雷』についても触れられている。未見。

1981.05 式貴士:著『ヘッド・ワイフ』CBSソニー出版
1985.11 式貴士:著『ヘッド・ワイフ』角川文庫
式貴士の著書では、
常に巻末の「長いあとがき」が名物であったが、
第5短篇集である本書『ヘッド・ワイフ』の「あとがき」では、
その前の第3短篇集『連想トンネル』
(1980.05 CBSソニー出版)に挟まれていた
読者カードのアンケート結果が集計されていて、
『連想トンネル』中での「好きな作品」「嫌いな作品」の
ランキングが発表されており、
読者からの短い感想文コメントも、
大量に引用されているのであった。
その中に、一読者として東海洋士が式貴士に寄せた、
アンケートのコメントも1本、載っている。
(ちなみに、その『ヘッド・ワイフ』の「長いあとがき」に、
 アンケート回答者として名前が出てくる読者のうち、
 「後にプロの小説家になった人物」というのが、
 東海洋士の他に、もう2人いる。
 高井信と、関口誠人である。
                            …石川誠壱は?)
なお、角川文庫版『連想トンネル』(1982.11)では、
CBSソニー出版の元本にあった「長いあとがき」は
収録されていないが、
『ヘッド・ワイフ』の角川文庫版では、
「長いあとがき」の全文が収録されているので、
東海洋士のコメントも、無事に読めるのであった。
(なんと、「文庫化されている東海洋士の文章」というのは、
 実に、コレだけなのであります。)

1986.09 中島梓:著『マンガ青春記』集英社
1989.12 中島梓:著『マンガ青春記』集英社文庫
東海洋士のデビュー誌であった「別冊新評 筒井康隆の世界」には、
もう1篇、【ヤングからの目】という括りで、
アマチュアのライターによる筒井論が掲載されていた。
それが早稲田大学を卒業したばかりで、ブラブラしていた時期の
中島梓(名義は栗本薫)によるもの。
(すでに肩書は「評論家」となっているが、この原稿が商業誌デビュー作である)
自伝『マンガ青春記』で、そのあたりの経緯に触れられていて、
東海洋士の経歴についても「新人賞を貰った後、松竹に入った」と紹介されている。

0000.00 竹本健治の諸作(未整理)

2004.06 東海晴美:編『東海洋士追悼集 やさしい吸血鬼』東海洋士追悼集を作る会(未見)

*

かとうかずこの元ダンナについてのニュースを観ていると、
どうしても映画の『なんとなく、クリスタル』を思い出してしまうし、
脚本が載った「シナリオ」誌も掘り出してきてしまうし、
それを見ると、どうしても幻の作家・東海洋士を
ちゃんと評価しておかなくちゃなあ、と思い出してしまうのであった。

この座談会に載ってる写真で初めて、
オレは東海洋士の顔を見たんだし。

ちなみに、この「シナリオ」1981年6月号には、
第31回新人映画シナリオコンクール入選作として、
高星由美子『野球狂の詩を歌う娘』というものも掲載されている。
ああ、これがNHK【少年ドラマシリーズ】末期の作品
『おれたち夏希と甲子園』の原型になった脚本か!
(『だから青春 泣き虫甲子園』は、あだち充の漫画が原作だけど。)

【少年ドラマシリーズ】の原作本を集める、という長い長い、
ややこしい話とも、どうしてもつながってきてしまうなあ。





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Last updated  2006.12.08 22:51:33
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