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カテゴリ:経済問題
今日、トルコ国会で、大統領選挙の第2回投票が行われました。
野党第1党で、世俗主義(政教分離)を強く主張しているCHP(共和人民党)はギュル外務大臣の大統領選出を阻止するため、投票が有効に成立するのに必要な367人の国会議員の出席を阻むために、野党各党に投票に行かないように呼びかけましたが、野党第2党のMHP(民族主義行動党)及び野党第4党のDSP(民主左派党)を始めとして、CHP以外のほとんどの国会議員は午後3時から行われた投票に参加したため、第2回投票は有効に成立しました。 第2回投票の結果は、ギュル外務大臣337票(第1回より4票減)、チャクマクオール(MHP)議員71票(1票増)、イチリ(DSP)議員14票(1票増)となりました。 第3回投票は国会議員の過半数(276人)の出席で投票が成立し、かつ、276票を獲得することで大統領に選出されるため、来週火曜日、28日の投票でギュル外務大臣が大統領に選出されることはほぼ確実と見られています。そして、ギュル外務大臣は同日、国会で宣誓を行ったうえ、直ちに大統領としての任務を開始することが予定されています。 これでトルコ政治の不透明さがひとつなくなることになります。ただし、その後の内政にどのような影響を与えるかを、現時点ではっきり見通すことはできません。 次に、トルコ市況を見ておきます。 今日のIMKB(イスタンブール証券取引所)-100は、昨日の終値よりも308ポイント低い47,081ポイントで取引を開始した後、ほぼ1日中、昨日終値よりも低いところで取引が行われていました。前場の終値は昨日終値よりも249ポイント低い、つまり、0.53%低い、47,139ポイントとなりました。今日の、つまり今週の終値は昨日終値よりも535ポイント(1.19%)低い、46,824ポイントとなりました。 為替は昨日より少しリラ安の水準となっています。対ドルでは0.08%リラ高の、1ドル=1.3240~50リラ水準でしたが、他の通貨に対してはリラ安となっており、対ユーロは0.45%リラ安の1ユーロ=1.8040~50リラ水準、縁に対しては0.09%リラ安の、100円=1.1360~430リラ水準となっています。 結局、株価も為替も、それほど大きくは動きませんでしたが、それでも少し株安、リラ安の傾向となっています。アメリカを中心とする世界の資本市場の混乱が完全に収まったとは言えないこと、さらに、トルコでは今後内政がどう動くのかがよく見えないこともあり、今しばらく模様眺めが続くことになるかもしれません。全く個人的な感想ですが、株もトルコ・リラも長期的視点からは買っても問題ないと思いますが、現水準から株価とトルコ・リラについては「大きく下げることはない」と断言するには時期尚早だと思います。つまり、以前立てた予測をまだ変えるところには来ていない(つまり、今までの予測は正しかった)ということだろうと思います。 ランキング参加中です。ご協力をお願いします。なお、私の参加のメインは「外国株」です。是非応援してください。 ラクはトルコの代表的お酒(蒸留酒)です。 エフェス・ビールはトルコの代表的ビールです。 トルコでも良いブドウが取れるので、最近ではそれなりのワインもあります。 関口知宏が行くギリシャ・トルコ鉄道の旅 るるぶトルコ・イスタンブール イスタンブール・トルコ イスタンブール・トルコ(’07) トルコ民族の世界史 日本語トルコ語辞典 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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