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2008.09.17
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カテゴリ:宗教
一夢庵 怪しい話 第3シリーズ 第280話 「足裏の闇」

 その報道を耳にしたとき、”まだ結審していなかったのか?!”と逆に思ったのが、いわゆる”「法の華」詐欺事件”と呼ばれる詐欺事件の裁判でした。

 この事件では、宗教法人「法の華三法行」(当時)の施設を訪ねた31人に対して”足裏診断”と称して面談し、病気を治すための修行代などの名目で(裁判沙汰になっただけでも)約1億4900万円をだまし取ったということなのですが、被害者も被害金額も氷山の一角にすぎないという話が当時からあります。

 最高裁第2小法廷が上告を棄却したため、詐欺罪に問われていた、当時の代表である福永法源(本名・福永輝義)被告(63)への懲役12年、元職員の前沢あけみ被告(44)への懲役4年という2審判決が確定することになったわけです。

 まあ、日本では病気の診断を下す事が出来るのは医者などの一定の国家資格を有する人達に限定されていますから、病気の診断をしていたというだけでも違法行為ということにはなります。

 もっとも、この話のグレーゾーンは、”法の華三法行”が”宗教法人”だったことで、宗教関係者は古来より医療活動を布教活動の一環として行う事が洋の東西を問わず珍しくなかったりします。

 なるほど、確かに法の華三法行の足裏判断にまつわる一連の行為が悪質な詐欺であった事は間違いが無いのですが、”じゃあ、眼病に効くとか、悪い因縁が切れるとかいった特定の効能をうたってお札の類を売っている宗教団体の類の活動は詐欺じゃないのか?”という素朴な疑問を持ってしまうわけです。

 つまり、法の華三法行を擁護するというのではなく、彼らのやっていた詐欺は、大なり小なり他の宗教法人もやっていることではないのか?という気がしてくるのですが?

 まあ、本当に足の裏を見れば将来のことが分かるのならば、自分の足の裏を見ていれば詐欺事件の被告として有罪が確定する未来も察知できたのではないかという気がするのですが、占い師や霊能者として御飯を食べている人達の中には、えてして自分の未来を予測しそこねる人が珍しくなかったりします ・・・ それで、どうやって他人にアドバイスしているのかは知りませんが(笑)。

 面白いのが、こういった話をしていても、”でも、それは占い師などは自分の未来を占ってはいけないからじゃないんですか?”とその手の詐欺被害にあっていながらまだ擁護する物好きな人がいたりするのですが、占いも行き着くところまで行き着けば予知と大差が無くなってくるという話は以前から怪しい話で何度かしていることは御存知の通り。

 自分の死や運命の変動を客観的に直視して必用な対応を行い、時には改変を加える事ができない占い師や霊能者がなぜに他人の未来を変える事ができると考えるのか?

 占い師や霊能者などは自分の未来を占ったり予測しない(タブーになっている)というのは俗説で、そもそもが、よりより未来を引き寄せようと我が儘な事を考えないのなら、占いや予知の類は必要ないわけです(大笑)。

 ただ、例えば、いわゆる病気を治すと主張している一部の足裏マッサージなどで、施術の結果から考えて(私に言わせればですが)”それってどうよ?”という気がしないでもない高額な価格設定の業者が珍しくなかったりします。

 それでいて、実際に雇われて足裏マッサージをしている現場の子たちの多くが、実は正社員ではなくアルバイト扱いで手にしている時給が数百円単位である ・・・ 下手をするとスーパーでレジ打ちをしている方が時給が高い ・・・ という業者がこれまた珍しくないという話は、なかば都市伝説となっています。

 考えてみれば、”そうだ、足裏マッサージの店を開いて、直営店を経営したり、フランチャイズを含めてチェーン展開しよう!!”と考えたとすれば、実際に仕事をする一定水準の技術を持ったスタッフが必用なわけで、本来は、事業主が金を払いながら育てていくのが筋なわけです。

 が、足裏マッサージに限らないのですが、”卒業後は、独立開業したり、本部直営店のスタッフとして働くことができます ・・・”とかなんとかアナウンスして、将来のスタッフ候補生というか正社員希望者から金をとって技術などを教え、その中から一定の条件を満たしている人をスカウトし、残りは”各自でがんばってください”で放り出していくといった大がかりなシステムを構築している業界は幾つか実在します。

 そういった組織を経営学的に見ていると、ベースになっているのは、コンビニ経営や居酒屋チェーンなどとも共通するフランチャイズの開店ノウハウではないのかという気がしないでもないのですが、例えば、仮に1時間で3000円の利益が生じたとして、実際に足の裏を揉んでいるスタッフは時給1000円以下で固定され、実際に経営している店舗が1500円以上、上部組織が500円で固定といった収奪構造がそこに発生しているとすれば、まさに現代版の女工哀史の世界がそこにはあることになります ・・・ あくまで仮定であって、実際の取り分比率がどうなっているかは知りませんが(笑)。

 ましてや、スタッフを養成するというか、自腹でスタッフになる資格を習得したがる人のための学校組織を自前で持っていれば、現場のスタッフが疲労などから潰れても次々と新しい子が補充されていくわけで、どちらかといえば一定の割合でスタッフが潰れてくれないと、新しい子に紹介できる職場が無くなると考えているのではないかという噂が流れている業界は実在します。

 そう考えていくと、法の華三法行の失敗というのは、あまりにビジネスのシステムが幼稚だった事が原因と言えなくもないわけで、”体の一番下に位置する足の裏には人生の因果が集約されている。そこに現れる歪みを解きほぐしていくことで因果が解消され健康にも繋がっていく ・・・”とか”修行者は、悪因縁に苦しめられている人の足裏を解きほぐす事で自らのカルマも解消されていく。他人の業をほぐすということは自らの業をほぐすことでもあるのだ ・・・”とかそそのかして、一度の施術で3000~5000円くらいの価格設定にしておけば、それほど欲張らなくてもシステム化のやり方次第で恒常的に大儲けできたのではないかと。

 もっとも、こういった話を常連さんとしていると、”なんで先生は、そうしないんですか?”と聞かれる事があるのですが、自分で”真顔でこんなことを口にするには、あまりに嘘臭せ~理屈だこと ・・・”と思って顔や態度に出てしまう自覚があるからではないかと ・・・ やっぱ人には向き不向きがあるということでしょう(大笑)。

 それはともかく、数百年の昔から宗教団体の収入源の一つである、お札やお守りの類にしたところで、原価が数円から数十円程度のモノを、数百円から数千円で販売している事が珍しくないわけで、要はシステムとしての完成度が低いからトラブルが生じているわけです ・・・ 良くも悪くも。

 少なくとも、足裏マッサージ業界で知らない人はいない某組織のトップたちが、国の内外に別荘を持ち、数億円を超える資産を合法的に手にした事は有名な実話ですから、新興宗教などで比較的耳にする事が多い詐欺呼ばわりされる事が珍しくない客単価が異様に高い経営というか営業というのは、大正や昭和の初期くらいの新興宗教関係の経営モデルから進歩していないだけなのかもしれません。

初出:一夢庵 怪しい話 第3シリーズ 第280話(2008/09/11)





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Last updated  2008.09.17 00:06:36
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