カテゴリ:思想
![]() 「80歳を過ぎるとね、もういろんなことに驚かなくなるんですよ。だから(今の 人気や称賛も)なんとも思ってないですねぇ」 「おとなしくしてれば内地におれたかも知れなかったのに、水木さん(自分のこと をこう呼ぶ)は訓練がきつくて生意気なことを言って。そのために激戦地にいかさ れてしまった。しかも、所属した分隊は全滅。水木さんは歩哨に立っていて奇跡的 に助かったんです」 敵の包囲の中を2時間にわたり必死で逃げたという。軍靴の底が抜けたほどの逃避 行だった。休んでいた野営地が砲弾を受け、左腕を負傷。のちに切断を余儀なくさ れた。 「一番苦しかったのは、やっぱり戦争です。理不尽さ、空腹、死。今でもはっきり 覚えていますね。あの異常な緊張状態というのは忘れようにも忘れられないんです」 「(復員後は)将来のことなんて考えられなかった。頭にあったのは、食べ物のこ とだけでした。それだけを熱心に考えてた」 「水木さんは子どもの頃から、自分のやりたいことしかしなかったんですよ。その ために、まわりからは、<低能>呼ばわりされましたけどね」 「水木さんは好きなことしかしていなかったから、ずっと楽しかったんですよ。昔 はカネがなかったというだけです。楽しいこと以外はやらなければいいんです。貧 乏だろうが何だろうが、好きなことをやっていれば、楽しい毎日が送れるんです」 実際、漫画がヒットし始めるのは、40代を過ぎてからだった。 「水木さんは、人の言うことを聞かなかった。編集者の言うことを聞いていたら、 徹夜しないといけないじゃないですか(笑)。人の言うことは聞かないほうがいい んです」 「(中高年の生き方について)ボヤっとしていることです。価値のあることをしよ う、なんて思ってはいけない。欲を出さずに過ごすこと。欲を出すから、余計なこ とがたくさん浮かんでくるんです」 「(「100歳まで生きる」について)適当に言っているだけですよ(笑)。漫画 を描いてメシを食うことををやってきた人の話を真に受けちゃいけないですね。い ろんなことをまじめに考え過ぎないことです。ラクして生きようと考えています」 「ほんとうに幸せな人は、幸せとは何かなど考えていないんです。ニューギニアの 人たちがそうだったように。とにかくニコニコして笑っているだけ。なのに、世間 と比べたり、人の幸せが気になったり、物事を深刻に考えてしまう人が日本には多 い。それではやっぱり幸せにはなれないんですよ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月09日 07時22分40秒
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