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カテゴリ:制作現場
「ぼく、会社に出る時間が、朝、早いんですよね」 初対面のディレクターが、飲みながらそう言う。 何時に出社ですかと尋ねたら、 「2時半です」 だと。それって、「朝」じゃないがね。 ぼくの、というより、一般の感覚だと「深夜」だろう。草木も眠る丑三つ時にまだ間のある真夜中に出勤し、仕事に励むとは・・・・。朝の情報番組を担当する人たちって、すごいや。 2時半出社だから、8時間勤務した10時半には帰宅の途についていいはず。だけど、組織はそんな風に動かない。なんだかんだで、会社を出るのは結局夕方になるという。いったい、何時間勤務になるんだろう? 2時半出社だとしても、ずっとその時間なら体も慣れる(不健康にはかわりないけど)。でも、そういう勤務は労働基準法かなにかに触れるそうで、日中勤務の日も入れなければならないらしい。だから、担当ディレクターはふたりいて、交代で番組制作にあたっているとか。 なまじ昼間の勤務があるから、よけいに体はしんどくなる。労働者のことを考えているようで、その実、辛苦を強いる。不思議なシステムだなぁ。 妻(夫)もいれば子どももいる。見かけ上は普通の家庭でも、出社する夫(妻)を見送るのが午前2時前となればフツーじゃない。そんなフツーじゃない生活を強いているのは何なのだろう? 局? スポンサー? それとも、視聴者? なんて考えているぼくは、彼が携わる朝の番組を見たことがない。と言うより、民放の朝番組は見ない。6時に起きて、テレビをON。現れる画面はNHKだ。 ぼくが民放の朝番組を見ないのは、やかましいから。CMにしろ、番組の司会者その他の出演者にしろ、肌を逆撫でするほどうるさくて朝の脳みそに響く。 きのうは何があったか、きょうの天気はどうなのか。ぼくが知りたいのはそれだけ。ムリヤリ元気を与えてくれなくてもいいし、新聞紙面の解説なんぞもしてくれなくていい。今日の占いなどにも興味はないし、商品やグルメ、旅行その他の情報も、それらを詰め込むアタマがまだ起きてないのだから無用の長物だ。 番組を作っている方も、「やかましいだろうな」と時に思いつつ、それでも毎日オンエア。それを要求しているのは、誰だろう? 局? スポンサー? それとも、視聴者? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.15 22:05:59
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