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カテゴリ:制作現場
テレビ番組の構成なるものを仕事にして18年たつ。 その間、制作に参加した大半の番組が、シリアスで、どちらかと言えば暗くて、胸が痛み、締め付けられ、「オレはこれでいいんだろうか…」など自らの来し方を省みさせられるドキュメンタリーがほとんどだ。 ぼくは自分がこの仕事に向いているらしいとは思っているし、初めて番組制作に参加した18年前からモチベーションは決して下がってはいないとも思っているけれど、どうにも息が詰まることがある。 時には息抜きに(と言うと、叱られるけれど)楽しい情報番組、それも愛らしい女性タレントなんぞとご一緒できる番組をやらせてもらいたいなぁと心底思うのだけど、そういう番組からはお声がかからない。 かなり昔、地元の局が新しく始めるというレギュラーの情報番組に「やらない?」と誘われていそいそ打合せなんぞに出かけていたことがあるのだけど、いざ収録が始まるという間近になって「○○さんはスタジオの経験がないから、今回の仕事はなかったことに」とのプロデューサー氏のお言葉が。 が~ん、が~ん!!! ショックだったな~。 でも、確かにスタジオ収録モノ(それも生放送)の構成は一度もやったことがなかったし、グルメや温泉や女性が喜びそうな小物や化粧品等の情報には全く疎かったから(興味もないし)、プロデューサー氏の判断は正しいなとも思った。 しかし、戦争がテーマの仕事が続くと資料を読むのもしんどい。戦争体験者がそれぞれの悲惨きわまりない体験を綴っているのをくる日もくる日も読んでいると「あ”~っ!!!!」と叫びたくなる。 で、今、取りかかっている番組はスポーツ物。日本ではマイナーなスポーツであるハンドボールに全身全霊を傾けているひとりのプレイヤーが主人公。これがいいんだなぁ。 何がいいかというと、主人公をはじめ、周囲に集まる人たちの潔さ、気持ちよさ。インタビューにこたえる言葉から、そのスポーツを愛してるという思いがびんびんと伝わってくる。けれん味もなければ、何のてらいもない。熱い思いをそっちょくに語るスポーツマンたちの言葉に、あやうく落涙しそうになっちまった。 オレって、人生、素直じゃないもんな…。 主人公はじめ、みんなの熱いが画面を通して見ている人に伝わる番組にしたい。 明日から南の島だ。 がんばろ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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