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カテゴリ:ドラクエ3 勇者エリスの冒険(完)
急いでこの場から脱出しようと動き出したはいいけど、ゆれが大きすぎて思うように動けない。
「う、うわわわわわ!?」 「ちょ、やべぇって、この縦ゆれはやべぇって」 「しゃれになってませんよ、床と天井が崩れてきてますって」 っていうか、立ってるのさえやっとって、感じの凄い大きな地震。 せっかくゾーマ倒したのに・・・あたし達、ここで逃げ出すことも叶わず死んじゃうの・・・? あまりの揺れの激しさに満足に身動きすらとれないあたしは死を覚悟し・・・・・・ 「う、うわぁあああああああああ!?」 「おち、おちるぅううううううううううう」 「う、うぉ・・・」 「あああああああああ」 床が抜け、下に落とされたあたしは意外な場所にいた。 っていうか、底のない奈落に落とされたかと思ったけど、地面は意外にもすぐ近くにあったんだよ。 「・・・あれ?ここって・・・」 「私達さっきまでゾーマの城にいましたよね?」 「ここってゾーマ城の地下、ってこと?」 「けどよ、なんか見たことある気がするんだが・・・」 ん、そう言われてグルグルと辺りを見回してみたけど・・・ あれ?確かに見たことある場所だね・・・つい最近来たような気がする。 「空の宝箱があるね」 「ということは、ここに俺達はモノを取りに来たことがあるってことか?」 ん、この壁が壊されて意味を成してない扉・・・この場所って・・・ 「あ、そうだ!ここって勇者の洞窟だよ!ほら、勇者の盾があった場所だよここ!!」 「あぁ~・・・そういえば、このような場所でしたね」 「へぇ、あの洞窟長いって思ってたけどここまで繋がってたんだ・・・」 「まさかゾーマ城のゾーマのいる広間の真下がここだなんてなw」 でも、考えてみれば納得いくかも。聖なる力を帯びた自分に対して脅威となりうる防具を自分のすぐ近くに安置するのは理にかなってるもん。 「助かりました。ここに落ちてくれたのは本当幸運でしたね。早く出ましょう」 「揺れが収まってる今のうちにとっととこの場から脱出しようぜ!」 と、いうわけであたし達は急いでこの場から、勇者の洞窟から脱出するため移動を始めたんだけどさ。 グラグラグラグラ 「うわ、うわわ・・・」 「またでかいのがきやがったな・・・」 「ゾーマを倒して、時間が経つにつれてどんどんと揺れが大きく頻度も多くなってきましたね」 洞窟を移動中にも大きな揺れが何度も何度も断続的にくるんだけど・・・ やっぱりゾーマが倒れてこの世界を覆ってた力が崩れたんだろうか。 ということは、この世界自体の存在も危ないかもしれない? この世界が崩壊する?消えちゃう?せっかくゾーマを倒してあたし達の世界も、こっちのアレフガルドも救われた・・・そう思ってたのに。 でも、まだそうと決まったわけじゃ・・・ただ単に巨大な地震のタイミングがゾーマを倒したのと被っただけかもしれないし・・・ っと、そんなことよりも今は早くこの洞窟から出ることを考えないと、だよ。 揺れが多く激しいし、それによって洞窟も崩落が始まってきてる。 まずはここから皆無事に急いで脱出することだけ考えないと、だね。 慎重に動きながらも、洞窟が完全に崩落しきる前に脱出するべく、あたし達は移動を再開し、やっとの思いで洞窟の出口付近までやってきたのだった。 第85話 逃げろや逃げろ その2.終わり 最終話 そして伝説へ その1.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年10月02日 00時08分31秒
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