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その、ルシファーの封印されていた岩壁のすぐ近く。
近くというか、崩れた岩壁の奥の方に怪しい洞穴っぽいものが見えるんだが? 何だろう、あたかもここに何かいますよ的な感じがあからさまに感じられる空洞っぽいもの。 いやでも、アレだ。ルシファーが実はそこの奥の空洞というか洞穴の中に封印されていて、それで封印を解いた際にそこから出てきた、っていうことも考えられなくも? もしくは、ルシファーが封印されていた奥に更に別の封印を施したものがあって、そこにケツァルコアトルが封印されている可能性も? ん、う~ん・・・どうする…… ここに皆を呼ぶのは待ったほうがいいか? とりあえず、他に怪しそうな場所はないかどうかだけ調べてから最後に何もなければこの場所を調べてみるのがいいか? と、いうわけで。その後、他に怪しい場所がないか探してみることにした。 んだがな?別段他の皆もそれ以外に怪しい場所は見つけられなかったようだし、俺もあそこくらいしか見つけられなかったんだ。 「なぁ、ちょっとこっち来てくれねぇか?」 とりあえず現状はここしかないわけだし?違うとしても、中を調べてみる必要はある。 そう思ってさっき見つけた洞穴の場所まで皆を呼んでみた。 「ここ?」 「こんな場所にひっそりと……やらしい穴だね」 何訳わかんないことを言ってんだこいつ・・・ 「でも、実際問題。ここってあの岩壁の中だろ?ということは、この奥にはルシファーの封印されてた何かがあるって言う風に考えるのが普通だとは思うんだ」 「確かにそれはそうなんだねぇ」 「てかさ、そう思うんだったらなんで呼んだのよ」 「いや、一応怪しかったし、ここ以外それらしい場所もなかっただろ?」 「そうだねぇ、ココが違うとは一概には言い切れないよねぇ」 「まぁまぁ、他にそれといった場所も見当たらなかったでしょ?エリー」 「まぁ、それはそうだけど」 「だったら、一応中を覗くだけ覗いてみようよ、ね」 「しょうがないわねぇ」 とりあえず俺たちは一抹の望みを胸にそこの洞穴の中に入ってみた。 「綺麗ね・・・」 「うん、何かありげな感じだね」 「あ、あそこ!あそこに何かあるよ」 中は結構な広さ。俺たち4人が入ってもまだ余裕が全然ある。 なんだろう、ここが普通の場所じゃないっていうのは、入った瞬間にわかった。 だって、魔力が全くない俺ですら物凄く神聖な力が働いてるように感じる不思議な場所だったんだから。 ナディーが指差したのはその洞穴の中央部分。 その先には何やらありげな2つの窪みがあいた台座らしきものがあったんだ。 「何かそれっぽいねぇ」 「えぇ、何だか不思議な感じ。ここは凄く強い聖なる力で護られてるようね」 「うん、つまり。ここで正解っぽいってことだよ」 「とりあえずベリル。あそこにジェダイトとオブシディアンをはめなさいよ」 首から提げてるジェダイトと袋から前にギャブレーさんから購入したオブシディアンを取り出し、その2つをオレはゆっくりと台座の2つの窪みにはめ込んだのだった。 第150話 暗闇の丘、再び その2.終わり 第151話 何かイメージと違う その1.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年05月06日 06時37分20秒
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