|
カテゴリ:クラシック音楽
今月の「レコード芸術」誌で、またまた「名曲名盤」という企画を載せていました。各曲5名の音楽評論家たちが最も気に入った演奏CDに10点を満点とした点数を入れてゆき、上位10点の演奏を紹介するという企画です。
クラシックファンとしては興味深い企画で、毎回楽しみにしていますが多くの場合、自分とは違う演奏が上位に入っているので納得はいきません。 自分ならこんな演奏を入れるのに・・・など考えるのも楽しいものです。 そこで、今日はバッハのブランデンブルク協奏曲のベスト・ワンCDを選んでみたいと思います。 この曲集は実際にアマチュアオケで演奏したことがあるので、余計に思い入れがあるのです。今までどれほど多くの演奏を聴いてきたか知れません。(ほとんどレコードとCDですが) ミュンヒンガー指揮のガチガチの硬質な演奏には驚き、流麗なカラヤンにうっとりしたり、イタリア的な明るいイムジチ合奏団の演奏にもぞっこんの頃もありました。また古楽器全盛のピノック、ホグウッド、アルノンクールの意欲的な演奏にも魅力を感じます。 このように名演奏の宝庫であるブランデンブルク協奏曲のCDの中で、たった一曲を選ぶという難しい決断をしなければならないのなら・・・私はヘルムート・コッホ指揮ベルリン室内管弦楽団を選びます。 録音は1970年東ドイツのシャルプラッテンの録音です。演奏は当時西ドイツよりもドイツ的な伝統が多く残っていて、録音技術もアナログ時代の当時としては最高のものでした。21世紀の今でも通用する立派な録音なので驚きます。 自然な録音に加えて、ゆったりとしたテンポにのってじっくり奏されるメロディラインは実に刻銘で安心して音楽に身を任すことが出来ます。 一見平凡な演奏に思いますが、じっくり聴くと実に味わい深いものがあります。それは音楽を崩すことなく、文字でいえば「楷書体」といえるでしょう。 大きな変化も驚きもない代わりに、バッハの描いた豊かな音楽性がくっきり姿を現し全曲聴いても決して飽きません。あっという間に全6曲を聴いてしまいました。 この演奏はいつも「名盤名曲」のランク外ですが、私にとっては何度も聴いてみたい大切な一枚なのです。 ![]() 【送料無料】バッハ / ブランデンブルク協奏曲(全曲) H.コッホ&ベルリン室内管弦楽団(2CD) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[クラシック音楽] カテゴリの最新記事
NHK交響楽団定期演奏会第1672回 サントリーホール 指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット ブルックナー交響曲第5番 変ロ長調(ノヴァーク版)ブロムシュテット1986年N響名誉指揮者就任 アントン・ブルックナー(1824~1896)ブラームス(1833~1897)ベートーベン(1770~1827)ショパン(1810~1849)モーツアルト(1756~1791)バッハ(1685~1750)年代のおさらいの積りです。
指揮者のエネルギー充足感に魅せられた その力強さよ!一期一会の演奏なり これが目指した音楽である!第1楽章 重厚な滑り出し ブルックナーの時代を思わせる 第二楽章 満を持して発散 第3楽章 yes!as if history is there!悠々として我が道を行く・・感激の人生か!? 何と雄大なことよ、しかしやがては終わるのか!第4楽章 活力ある終曲 少しあでやか でもこういう終わり方もありうる ティンパニーの迫力~開始前によく練習していた成果 ファゴットの音色 全パーツの勢いが整っている 19世紀の曲想と83歳ベテラン指揮者と21世紀のN響団員と聴衆 まさに一期一会大団円 クライマックス 全力傾注!一人一人の指揮を振りエンディングへ 身体をゆすりて!一刀!静寂、完了 休憩無しの80分は素晴らしい興奮のひと時でした。 我々の結婚記念日に相応しい演奏会であった 感謝。 つまらぬ報告で恐縮です。 (2010.04.27 15:45:56) |