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テーマ:今日の出来事(288950)
カテゴリ:俳句
今日の一句
一世を菊池寛忌の花つぼみ 松田ひろむ(2008) 今日は菊池寛の忌日。菊池寛といえば「父帰る」などの小説よりも、「文藝春秋」の創立者、経営者として成功したひとという印象が強い。いわゆる大御所。 花散るやまぼしさうなる菊池寛 芥川龍之介 「まぼしい【眩しい】は近世江戸言葉。「まぶしい」に同じ。「女の一人はまぼしいと見えて、団扇を額の所に翳(かざ)している」〈漱石・三四郎〉(Goo辞書) 句意はなにつけ加える必要はない。菊池寛だから面白い。もちろん芥川は自分の名が菊池寛によって「芥川賞」になるとは知る由もない。 芥川龍之介の自殺に際し、菊池寛が友人代表として弔辞をささげた。 芥川龍之介君よ 君が自ら擇み 自ら決したる死について 我等 何をか云はんや たゞ我等は 君が死面に 平和なる微光の漂へるを見て 甚だ安心したり 友よ 安らかに眠れ! 君が夫人 賢なれば よく遺兒を養ふに堪ふるべく 我等 亦 微力を致して 君が眠の いやが上に安らかならん事に努むべし たゞ悲しきは 君去りて 我等が身辺 とみに蕭篠たるを如何せん 友人總代 菊池寛 拙句は芥川龍之介の句を意識していないが、なにか対になっていることに気付いた。 立子編『虚子一日一句』(朝日文庫)は 怒涛岩を噛む我を神かと朧の夜 虚子(1896) 青年虚子、いわゆる「神仙体」の句であるが、若い時の戯れの句ともいえるが、虚子句集『五百句』にも入っている。 画像は「丘を越えて」菊池寛役の西田敏行と葉子役の池脇千鶴 クリックよろしく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年03月16日 14時28分18秒
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