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国民と天皇と大日本帝国

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2009.08.30
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カテゴリ:大日本帝国興亡史
 1942年3月13日の大本営・政府による「今後採るへき戦争指導の大綱」の上奏の際の資料には「世界情勢判断(昭和17年3月7日 連絡会議決定)」がある。

 1942年11月7日にも「世界情勢判断」が連絡会議で決定された。

●「世界情勢判断 昭和17年11月7日」(抜粋)

○第七 総合判断

 1.米英はソ連及重慶をして依然対枢軸抗戦を続行せしめつつ米英自らも亦逐次積極的作戦に出て此の間自己戦力の増強及対枢軸反攻態勢の強化に奔しあり
 而して米英の総合力は今後少なくも両3年急速に向上せらるへき趨勢にあり

 2.当分の間彼我の戦勢は枢軸側に有利に進展すへきも昭和18年後期以降に於ては時日の経過と共に彼我の物的国力の懸隔は大なるに至るへし

 右の如き情勢に鑑み帝国にして茲一両年の間に間に万難を排して自彊不敗攻戦態勢を確立し独伊と提携して為し得る限り積極的なる屈敵手段を講しつつ今後相次て起るへき米英の対日反攻に対応し随時随所に敵の戦力を撃滅するに於ては遂には米英の戦意を喪失せしめ我は充分戦争目的を達成し得へし

○第六 各国戦争遂行能力

◇2.重慶の抗戦能力

 現在の情勢に於ては消極的抗戦継続可能なり

(二)本秋頃の軍需工業能力は独ソ開戦前の約5割なるへし、石油産額はコーカサスの喪失に伴ひ約2割に激減すへきも目下のところ其貯蔵量にも鑑み防勢作戦の継続には支障なかるへし

(四)蒋介石の地位は尚強固にして其の統帥力未た衰へす

◇3.独伊の戦争遂行能力

(一)独は概ね現国力維持し得へし

 (ロ)軍需工業能力は十分なるも一部軍需資源の取得には相当の努力を要するものあり

 (ハ)ヒツトラーに対する信望厚く軍民共に戦争意志旺盛なるも本冬以後対ソ戦の推移意の如くならさる場合に於て占領地の治安、与国の指導等に関し相当の努力を必要とするに至ることなしとせさるへし

(二)伊の戦争遂行能力は独に依存する所少からさるもムツソリーニの政治力は依然強国なるを以て現状勢に於ては其の戦力維持に大なる困難なかるへし

◇ソの戦争遂行能力

 モスコー、コーカサス等を喪失せる場合に於ても低装備の狙撃約200師団を以てする東西両正面防勢作戦の遂行は可能なるへし

(四)スターリンの政治力は未た動揺を見すして軍民の抗戦意志は共に目下のところ尚維持せられあり

└─「杉山メモ(下)」より


〓勝手に独断と偏見〓

 「世界情勢判断」では枢軸国と連合国の戦いは枢軸国側の分が悪く枢軸側の未来は暗いの認識を示すが結論として

 「一両年の間に間に万難を排して自彊不敗攻戦態勢を確立し独伊と提携して為し得る限り積極的なる屈敵手段を講しつつ今後相次て起るへき米英の対日反攻に対応し随時随所に敵の戦力を撃滅するに於ては遂には米英の戦意を喪失せしめ我は充分戦争目的を達成し得へし」

 戦争目的は「米英の戦意を喪失せしめ」、達成する為には「為し得る限り積極的なる屈敵手段を講し」「随時随所に敵の戦力を撃滅する」が必要。

 スターリングラードでのソ連軍の反攻が始まるのが1942年11月19日、ドイツとソ連に大使がいる日本は双方の情報を取得でき、独ソ戦の動向を高い精度で予測する事が可能だったと推測する。

 ドイツがソ連・英国に勝利しドイツ主導での講和会議開催は不可能、また日本が米英に対して優勢を拡大する事も困難が大本営・政府の認識、ガダルカナルを巡り消耗戦が進む中で「米英の戦意を喪失せしめ」の為に勝利し続ける事が必要となった。

◇「社説 ガダルカナル島/THE NEW YORK TIMES, OCTOBER 30,1942」(抜粋)
 この戦いは、われわれから仕掛けたものだ。
 アメリカが敵に挑む危険に背中を向けたとは言わせない。
 西太平洋でのわれわれの力は、まだ敵に及ばないとしてもだ。
 もしこの白兵戦のような戦闘が不利な結果に終わるなら、小さきから多くを求めすぎたと批判されるかもしれない。
 だが、力のかぎり果敢に戦う攻撃精神に欠けていたとは誰も言わないだろう。
 もし結果がいい方へ向かうなら、それは勇敢さの勝利だ。
 われわれは、ソロモン諸島上陸の機を長く狙っていた。
 この反攻の価値と重要性は、日本軍の強い抵抗によって、より強調されたと言える。
──「『ニューヨーク・タイムズ』が見た第二次世界大戦(下)」より

 ガダルカナルでの戦いが「敵の最初の真面目なる反攻」は日米の共通認識、ガダルカナルでの敗退と欧州の戦況により、日本が敗者側になる可能性大を指導部は認識していたと推察する。





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最終更新日  2009.08.30 07:33:19
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