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国民と天皇と大日本帝国

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2010.05.01
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カテゴリ:大日本帝国興亡史
 近衛を含む重臣(主に総理経験者)の拝謁は1945年2月に行なわれた。

 「昭和の宰相 第3巻/戸川猪佐武」によると
 7日:平沼騏一郎、9日:広田弘毅、14日:近衛文麿、19日:若槻礼次郎、牧野伸顕、23日:岡田啓介、26日:東條英機

 2月19日に米軍の硫黄島上陸が始まり、3月10日に東京大空襲が行なわれ、4月1日には米軍が沖縄に上陸する。

 「木戸幸一日記(下)」の昭和20年2月26日
 「午前十時半、東條大将参内、拝謁、天機奉伺の後、奏上す。十一時半来室、戦局の見通等につき懇談す。」

 平沼・広田は拝謁後に木戸と懇談、近衛のときは藤田侍従長(海軍大将)が風邪で代わりに木戸が侍立、木戸が天皇への情報を遮っているの批判もある。

◇東條英機の上奏(1945年2月26日)(抜粋の概要)
 ヤルタ会談では対独処理だけでなく裏面で太平洋問題が大きく扱われ、基礎的諒解をとげられた。
 テヘラン会議で敵の企画した「太平洋攻撃」「大陸における攻撃」「あわよくばソ連を抱き込む」の内「太平洋攻撃」以外は成功していない。
 米国は可能の最大限に達している、生産力は日本も低下しているが米国も低下しつつある、然し量で戦うということならば太刀打ちは不可能。
 敵が戦艦一隻や空母一隻を増やすに対し特攻隊による戦闘方法で対抗すべし。
 補給能力は距離の自乗に逆比例する、作戦地域との距離は米本土よりは8千キロ、我が本土よりは千数百キロ。
 一般に認識不足により敗戦思想に犯されるが下民層または青年については大した心配は要しない。
 生活問題に対する懸念、配給の現状、生活困難につきては、フィンランドやドイツに比べて苦しくはない、陛下の赤子なお一人の餓死者ありたるを聞かず。
 4月25日に至ってソ連は日ソ中立条約の破棄を通告来るやも知れず。
 ソ連の対日参戦は現時点では5分5分。
──「侍従長の回想/藤田尚徳」/「昭和の天皇と東條英機/亀井宏」p465~より

◇講和論の抬頭(抜粋)
 その当時木戸と相談して、重臣を一人一人秘密裏に呼んで、前途の見透に付て、意見を求めたが、確たる意見を持つている者は一人もない。
 岡田と牧野とは比較的穏当な意見であつたが、結論は云はぬ。
 近衛は極端な悲観論で、戦を直ぐ止めたが良いと云ふ意見を述べた。
 私は陸海軍が沖縄決戦に乗り気だから、今戦を止めるのは適当でないと答へた。
 要するに悲観論と楽観論の二つに分れた。
 岡田の意見と云ふのは、講和はし度いと思ふが、その時期が中々つかめない。
 結局成り行きに任せる外はあるまいと云ふ事であつた。
──「昭和天皇独白録」p102より


〓勝手に独断と偏見〓

 国体護持を確実にしたい、連合軍による皇居や伊勢神宮の占拠は避けたい、ソ連の日本本土侵攻はとんでもないが天皇や東條等の最低ラインと推測。

 対米戦は主に海軍の戦いは天皇の認識でもある、天皇と東條は日本海軍が米国海軍に勝てるとは考えていなかった。
 海軍は自分達の都合で勝てる見込みがない認識の対米戦を決断、ドイツ頼みだったが是は天皇・陸軍も同様だろう。

 陸軍は大陸で勢力を維持しているではないか、海軍が制海権を維持できない中での外での戦いが続いた、制海権とは関係ない本土での陸軍の戦いを見てくれの思いが東條にはあると思う。

 しかし本土の制空権はなくなりつつあり、米英ソはソ連の対日戦参戦と引き換えに極東でのソ連の権益獲得を密約している。

 「侍従長の回想」では東條の上奏に「陛下の御表情にも、ありありと御不満の模様がみられた」、南方を封鎖された日本、硫黄島の戦いは始まっている、3月10日には東京大空襲が行なわれ、連合国(United Nations、後の国際連合)との講和はソ連頼みで進められ事になる。


・米内海相所見(1945年7月28日)
 1.声明はさきに出したほうに弱みがある。(7月26日、対日ポツダム宣言を発表)
  チャーチルは没落するし、米国は孤立におちいりつつある。
──「海軍大将 米内光政覚書」p143よりの抜粋

 4月5日にソ連は日ソ中立条約を延長しないを通達、5月にはドイツ軍降伏、7月28日の時点で米内はポツダム宣言黙殺を主張しソ連からの講和連絡を待つ、米内はこの時点では強気、東條の情勢判断が米内より劣っているとは限らない。

 本土決戦で米軍兵が100万人亡くなれば、日本兵と臣民は1000万人以上亡くなると予想、国体護持を確実にするとソ連の動向が本土決戦に向かう天皇と其の周辺の最重要項目。





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最終更新日  2010.05.01 09:47:56
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