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テーマ:アニメあれこれ(26117)
カテゴリ:アニメ
私の古い記憶によると最初に用意された体は命のない空っぽの器だったそうです。
隠し廊下から飛び出るヤサコら。京子を抱いたヤサコが先に飛び出て、デンスケを背負ったフミエがイリーガルにメタタグを放つ。 メガシ屋の引き戸の錠を回し外に出るヤサコ。もどかしそうな手。開いた!が、店の外にも店の中からもイリーガルが三人のもとに近づいてくる。 再びイリーガルに腕を触られるヤサコ。 夕方のブランコ、石段の途中の猫、赤い筆箱やノートが置かれた学校の机、鮭の塩焼きや味噌汁などがならんだ食事、所々ひしゃげて壊れた自転車。 流れ込んだイメージが途切れると小さく悲鳴をあげ倒れるヤサコ。体が二重になっている。 「ヤサコ!」慌てて支えるフミエ。 そこへ、霧の中にヘッドライト。バイクが音を立ててやってくる。 止めてすぐに投げるタグ。光と共に消えるイリーガル。そしてメガシ屋に入っていくキュウちゃんとサッチー。 ビームで古い空間を初期化していく。 「ヤサコ!」心配そうなフミエ。 「おヌシら!」バイクから降り走ってくるメガバア。頭に白いメットをかぶっている「大丈夫か?」 「メガバア!」 そして黒いメットを脱ぐ玉子。 小此木家ではキュウちゃんとサッチーが走りまわって古い空間を消している。 夕焼けの中歩くヤサコ。メガネはかけていない。前方にはハラケン。 「ハラケン、どこに行くの?ハラケン?」ヤサコの声が聞こえないかのように歩いて行ってしまうハラケン。 風景と共にハラケンが白く霞んでいく。 「ハラケン!」飛び起きるヤサコ。ここはメガバアが使っている仏間。大丈夫?と気遣うフミエ。 ギョッとするヤサコ。顔を横向けるように覗きこむサッチー。そのまま横に移動していく。 「何で家の中に?」 「わしが許可したからじゃよ」 振り向くと京子の頭を膝にのせたメガバアが。 「ウンチ~」寝言を言う京子。 「京子ちゃん、熱もウソみたいに下がっちゃったわ」 「デンスケは?」 「心配するでない。おお!電気も戻ったわい」明かりが灯り部屋が明るくなる 「ヤサコはおばちゃんが直してくれたのよ。例のコイルタグでね」二重になっていた手を見つめるヤサコに説明するフミエ。 「おばちゃんが?」 「コイルタグは後数枚でお終いじゃ。原料のメタバグがもう無くてな。玉子が持っておったのはわしが四年前に授けたものじゃ」 「ねえ、おばちゃんは?」 ベランダでモニターを見ながら街の様子を見る玉子。視線の先には霧が漂う。 「やはり古い空間の拡散は止まっていない。因果なものね。上位コマンドにアクセスを要求。やはりこれは最初から私の仕事。そして最後のね」 階段の途中につっかえるように立っているサッチー。階段の上から聞こえてくる玉子の声。 「ええ、全員無事よ。通路は潰した。この家に何故古い空間があったか調査中よ。他に被害者は?」 「今のところ人的被害は見つかっていない」猫目の声 小此木家の平面図を見る玉子。 「そう。元々イマーゴを持った子どもなんて滅多にいない」 「待て!今一件だけ見つけた。少年。11歳だ」 「まさか?」不安に瞳が揺れる玉子 「玉子?」 「フォーマットの指令を出したわ。レベル3」 「何だと!」 「研ちゃんのはずがない。メガネは取り上げて…」 「どうしたの」そこにヤサコ「ハラケンに何か…」 ヤサコを見てすぐに階段を降りて何処かに向かおうとする玉子 「おばちゃん、待って!」 振り返り、 「全員この家でじっとしてろ!」 キュウちゃんとサッチーを引き連れ走る玉子。追いかけるヤサコ。 バイクで走り去る玉子。 「待って、おばちゃん!」メガシ屋の入口から呼ぶヤサコ。 「何じゃ、どうしたんじゃ?」驚いて出てくるメガバア。フミエも。 走り出すヤサコ。 「ヤサコ!どこ行くの?」 ハラケンの部屋。机からはカンナのメガネが無くなっている。 「はい。そうですか。やはり研一にメガネを…あ、いえ。こんな時間に失礼しました」電話を切る玉子。相手はカンナの母の様。 「やはりカンナのメガネを」 市役所。 サッチーにタグを張る玉子。と、表面に光で描かれた暗号が浮かび染み込んでいく。 「これは電脳法12条の違法改造に当たります」ワイシャツの袖に黒の腕抜き。いかにも役場の事務員らしき男。 「最近の公務員は朝まで残業するのね」 「メガマスの内部監査の者です」身分証を見せる男 「これからやることがある。邪魔しないでくれる?」続けてサッチーにタグを張る玉子 「そんなことしたらあんた首になるぞ!」 「覚悟の上よ」 タグを張らなかった方のサッチーから四つともキュウちゃんが飛び出て、タグを張ったサッチーの頭を囲むように三体のキュウちゃんが合体。 途端に害のなさそうな顔が目を吊り上げ赤い帽子を目深にかぶった顔に。 「辞令はまだ受けとっていない。この子たちは私の管理下にある」残りの一体のキュウちゃんが玉子の傍に。 「あんた、何故そこまでして?」 「私が始めたのよ。私が終わらせなくてはならないわ」踵を返して出ていく玉子。 「この件はすべてメガマスに報告する」 「ご自由に」 サッチーを連れバイクに戻りヘルメットを被ろうとする玉子。そこに 「あの、ハラケンに何かあったのね?」息を切らせたヤサコ。 ヤサコに眼を向けるサッチーとキュウちゃん。 「待て。ここまで走ってきたの?あんた」サッチーらを制して尋ねる玉子 「私も行くわ」 「理由を言ってみな」 「私が場所を教えたの。それに…私、多分わかるの。ハラケンが何所にいるか」 「何だと?」 「前から気になってた。不思議な声がして。昨日気付いたの。方向だけ、何となくだけど」 「それだけ?」眼を細める玉子 はっとして頬を染めるヤサコ「私、ハラケンのこと…」 「危険は知っての上だな?」確認する玉子 「うん」頷くヤサコ。白いメットを渡される。 「研ちゃんはカンナのメガネを使ってる。まずその位置を目指すわ」頷くヤサコ。 玉子のバイクの後ろに乗るヤサコ。 「一体何が起こっているの?あっちって何なのよ?」尋ねるフミエ 「おお、思い出してきたわ」メガバアのアップ! 「あれは四年前。まさにわしがぶっ倒れるきっかけとなった事件じゃ」 「四年前?」 「四年前、ある暗号屋の少女が都市伝説を調べ、一つの儀式を導き出した」 「儀式?」 「正確にいえば暗号の手順だ。ミチコさんを呼び出すためのね」 「え?」思わず顔を上げるヤサコ 「その時何が起こったか?誰も正確には知らないわ。その少女本人もね。でも儀式は成功し、同じような現象が起こった」 「現象?」 「ある条件がそろうと電脳体が分離する現象。その現象の名前は”電脳コイル”」 「電脳コイル?」 「あのイリーガルもそうだけどまだ正確な原因は分かってない」 「私イリーガルがあんなことをするなんて」 「奴らは最近現れた新顔とは全くの別物よ」 「あのイリーガルは一体何なの?」フミエ 「危険なイリーガルじゃ。わしらはヌルと呼んでおった」 「ヌル?」 「恐らく一番古いイリーガルだ。Cドメインと言う未知の空間からやってきた最初の電脳生物」 「Cドメイン?」 「COIL DOMAIN。都市伝説ではあっちへの入り口と言われているわ」 「ミチコさんってあの生き物のことなの?」 「そうかもしれない。迷い込んだ子どもを連れてっちゃうってとこは同じね」 幼い頃イリーガルと並んで歩いたことを思い出すヤサコ。 「同じ過ちを犯してほしくなかった」 「同じ過ち?」 湯呑を手にフミエに話すメガバア 「弟子の仕出かしたこととは言えあん時はしんどかったわい」 「弟子?じゃあその事件起こした少女って…」 「そう、この私なのよ」ヤサコに告げる玉子 「え?」 「私もキラバグ集めをしたわ。イサコとは違うやり方だった。けどね、まだ当時は世界中古い空間だったから暗号を使えばキラバグも手で拾い集められたの。そして通路を開いた」 素手でキラバグを拾う四年前の玉子。セーラー服。 暗号の上にある宝石のようなキラバグ。そしてモニターを広げた玉子の前にある黒い鍵穴。 「何人か子どもが意識を失ったらしいわ。もしメガバアが止めてくれなかったら…」 「お陰でぶっ倒れる前の記憶がすっかり無くなってしもうたわい」メガバア 「あなたたちには済まないと思ってる。こんな事態を避けるのが私の任務だったのに…フォーマットの開始は後10分よ。私から絶対に離れないようにして!」 「うん」 頷くヤサコだが… 「10分前の位置はここよ。干渉が激しくてここまでしか探知できない。まだコイル現象に襲われてなければいいが…」モニターで確認する玉子。その隙に走り出すヤサコ。 「後は自分の足で探しだすしか…ヤサコ?おい!ヤサコ、どこだ?」振り向いたときには既にいない。 走り出す玉子。塀の間の細い隙間から覗くと霧の中走るヤサコが… 「待て、ヤサコ!何してる?」 「もうこれしかないの!お願い行かせて!」振り返るヤサコ。再び走っていく。 「お前、追いかけろ!お前と私は迂回だ!」キュウちゃんに追跡させ、サッチーと迂回路に向かう玉子。 何処かに向かって走るヤサコ。追うキュウちゃん。 路地を曲がるとそこにはイリーガルが。 「まだだわ!通路を見つけてからでないと…」 迫るイリーガルから後退さるヤサコだが後ろから来たイリーガルに腕を掴まれてしまう。 倒れこむヤサコ。その時キュウちゃんがビームでイリーガルを退ける。黒い霧が散るように消えるイリーガル。 二重になったヤサコ。次々とイリーガルを攻撃するキュウちゃん。とうとう一体のイリーガルに後ろから掴まってしまいたくさんのイリーガルが群がる。「チョーダイ」 その隙に走り出すヤサコ。 ヤサコを探す玉子。「ヤサコ、どこだ?まずい、これでヤサコにもコイル現象が起こったら犠牲がまた増えてしまう…くそぅ、場所が特定できない」 その時ハッとする玉子。サッチーが狙う何か。 「待て!」止める玉子。 霧の中、地面に「NO DATA」となったハラケンが横たわる。 「研ちゃん!間に合わなかった。通路は、通路はどこ?」周囲を探す玉子。 「ここには無い」その声は… 玉子の前に現れるイサコ。 「貴様」!激昂する玉子。イサコに向かって放たれるサッチーのビーム。 「止めろ!話を聞け」 「お前さえ、お前さえキラバグを集めなければ…」 アイキャッチ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月15日 12時11分30秒
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