カテゴリ:本
クラスのリーダーだったハルは1年前の事故から車椅子。
その原因は幼馴染で親友の僕(グッチ)と事故以来引きこもりとなった兄。 事故以来も変わらずに付き合うクラスメイトはコタケくらいだ。 ぼくの家族は失踪した父、美容師の母、引きこもりの兄、その兄と距離をとる妹のマユ。 ある日、クラスに馴染まない暗めの女子・浮石が絡まれているのを助ける。 それを見ていた男が感動したとデジカメをもらったのだが、このデジカメ、普通ではなかった。 写真を取り、その対象者が「delete」ボタンを押すと、設定した時間から5分間の記憶が削除されるのだ。 マユのせいで落とし、削除時間は3分26秒になってしまうし、完全削除だった記憶も記憶が残っている人間が補完してやれば思い出すようになってしまう。 でも、これがあればなんだってやり直せる。 コタケの父親の破産も、学校で飼っていたウサギの死も、兄が追い詰めていた連続殺傷事件、その過程で巻き込まれて車椅子生活になったハルの足、引きこもりとなった兄だって― 削除する範囲が大きくなる毎に別の問題が出てきてしまうし、もう元には戻れない。 どういう流れでも変えられないものもある。 それを知り、僕が選んだ最後の選択。それは・・・ 悪循環が悪循環を呼び、ではなく、最後はすっきりとまではいかないが、希望の持てるラスト。 数分だけ記憶が消えるという設定も面白かった。 その数分で、自体が大きく変わることもある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 23, 2006 04:38:12 PM
[本] カテゴリの最新記事
|
|