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しかし、僕の心配は無用だった。
理生は少しも酔っていなかった。 「この間テレビで蜃気楼のことやっていて、それを見ていたら思い出したことがあったの。」 「ふうん・・・・、その十四年前のことを思い出したのか?」 「うん。」 理生はこっくりとうなづく。その仕草はちょっと子どもみたいで可愛い。 理生はそれからウイスキーの水割りを注文して、黙ったまま飲み続けた。 思い出の中に一人いるようだった。 僕はソルティードッグを注文して、流れる音楽に耳を傾けた。 今夜はとことん理生につきあおうと、思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.25 20:31:51
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