テーマ:国防・軍事(169)
カテゴリ:國防 軍事
「災害派遣は自衛隊の仕事じゃない」「潜水艦は時代遅れ」で一躍名を馳せた財務省片山さつき主計官。彼女は本当に無能なのか? 中央公論平成十七年一月号に片山さつき主計官の「自衛隊にも構造改革が必要だ - 財務省担当主計官からの警鐘」なる一文が掲載されているらしい。財務省が反撃に出たと云うことで、それなりに練った文章になっていると思われるが、ネットの検索で済ましてしまおう。 有用なブログを二つ見つけたので、間接的ではあるが、片山主計官の主張を見てみる。 片山さつき主計官の論文を検証する 1 片山氏の自衛隊改革 とりあえずここでは二つほど意見を述べさせてもらう。 ・危機的な財政事情なので経費圧縮を図る必要がある。 ・我々一般の国家公務員は、36万人で2001年から5パーセントも削減した。 ・一般国家公務員は、今後5年間で10パーセント(3万6千人)削減する。 ・特別職国家公務員の自衛隊員も我々と同じように削減するべきだ。(現在25万人) 「私たちが減らされているのだからあなた達も減らされるべきだ」という論理。ふ~ん、でも本当に削減して大丈夫なの? 以下は日本の周辺国の軍事力比較。 陸上兵力(万人) 日本 支那 北朝鮮 台湾 亜米利加 露西亜 韓国 一五 一六〇 九五 二四 四九 三二 五六 海上兵力(隻数) 日本 支那 北朝鮮 台湾 亜米利加 露西亜 韓国 一四〇 七四〇 六〇〇 三四〇 九九〇 七六〇 二一〇 航空兵力(作戦機数) 日本 支那 北朝鮮 台湾 亜米利加 露西亜 韓国 四八〇 二五七〇 五九〇 五三〇 三四六〇 二一五〇 六〇〇 正規軍(万人) 日本 支那 北朝鮮 台湾 亜米利加 露西亜 韓国 二四 二二七 一一〇 三七 一四一 九九 六九 予備兵力 日本 支那 北朝鮮 台湾 亜米利加 露西亜 韓国 四 六〇 六五 一六六 一二六 二〇〇 四五〇 核戦力 日本 支那 北朝鮮 台湾 亜米利加 露西亜 韓国 〇 六〇二 〇 〇 一〇九七 一〇三一 〇 (ミリタリー・バランス、ジェーン年鑑より) これでも「現有勢力維持の根拠は薄い」と仰っている。有事の際、本当に今の兵力で日本を守れるのか? 不安。 シビリアン・コントロールに関して云うと、「シビリアン・コントロールの危機」をもたらしているのは財務省と片山主計官ご自身であるということを認識されていらっしゃらないご樣子。 10月、日経新聞1面に《陸自定員4万人削減/防衛費1兆円減/新防衛大綱 政府が方針》との見出しが躍った。 政府高官は「片山ペーパーをなぞった記事で、財務省のリークだろう。自衛隊の大幅リストラを既定路線にする狙いは明白。財務省主計局は他省庁との調整を漏らさない伝統があった。このリークで信頼感は地に落ちた」と指摘する。 冷戦終了後、東アジアは逆に軍事的緊張が高まっている。この大事な時期に素人の財務省が「付け焼きの知識」で専門家(防衛庁)の意見を封殺しようとしている。「文民統制(シビリアン・コントロール)」とは軍部の暴走に歯止めを掛けるために制定されたものだが、「官僚の暴走」もやはり「シビリアン・コントロールの危機」をもたらすことに変わりないのでは。 災害派遣は自衛隊の仕事じゃない 片山さつき主計官の論文を検証する 1 片山氏の自衛隊改革 続・自衛隊に入ろう お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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