川村けんとの「いい加減にします！」

　旧暦五月二日。皐月さつき、梅の実黄ばむ。

お先に「チベット五輪」「北京」に対抗、存在誇示

　チベット亡命政府の支持者らが来年五月、八月に行われる北京五輪に先駆けて「チベット五輪」を開催する。北京五輪に参加できない「チベット人」のための純粋な競技会との触れ込みだが、亡命政府の動きに敏感な支那を刺激するのは確実だ。国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）に帰属する五輪マークの無断使用も今後、問題となりそうだ。
　大会は来年五月十五～二十五日、亡命政府がある北インドのダラムサラで行われる。マラソンなどの陸上競技や競泳、射撃、アーチェリーを含む十種競技が実施される。チベット人部門（男女各十五人）のほか、外国人部門も検討されている。
　大会組織委員会を率いる写真家のロブサン・ワンギェル氏は「チ

ベット人が北京五輪から締め出されるべきではない」と主張する。五輪に選手を派遣できるのはＩＯＣの承認を受けた国・地域のオリンピック委員会（ＮＯＣ）だけ。チベット亡命政府はもちろん該当しない。
　ワンギェル氏は「二千八年に北京で行われる世界的なスポーツイベントの興奮をチベット人も分かち合い、北京五輪を祝福するためのものだ」と大会開催の目的を説明する。しかし、亡命チベット人を両親に持つ同氏は、チベット問題に対する国際社会の関心を引くために美人コンテスト「ミス・チベット」をダラムサラで企画した人物である。
　二千五年二月、ジンバブエの首都ハラレで行われた美人コンテストに参加しようとしたミス・チベットが直前になって拒否された。昨年もマレーシアでのコンテストへの参加が認められなかった。フランス通信（ＡＦＰ）によると、支那政府が「インド在住の女性は

支那の一部を代表することはできない」と抗議してきたことが参加禁止の原因とされている。
　二人の人物が踊る姿を図案化したチベット五輪のロゴには五輪マークが堂々と描かれている。ＩＯＣの五輪憲章第一章七項には商業、宣伝を目的とするマーク使用に関する規定がある。優勝者に十万ルピー（約三十万円）が贈られる賞金大会のチベット五輪は規定に抵触する可能性が高い。
　ワンギェル氏は「ＩＯＣには（マーク使用の）許可は求めていない。もし、それがＩＯＣにとって問題があるというのならば、われわれは北京五輪に参加する機会をチベット人にも与えるようＩＯＣに要求したい」と強気な姿勢を崩さない。（川越一）

　平成十九年五月三十日 午前零時二八 産経新聞

【正字正假名遣ひ】

　舊暦五月二日。皐月さつき、梅の實黄ばむ。

お先に「チベット五輪」「北京」に對抗、存在誇示

　チベット亡命政府の支持者らが來年五月、八月に行はれる北京五輪に先驅けて「チベット五輪」を開催する。北京五輪に參加出來ない「チベット人」のための純粹な競技會との觸れ込みだが、亡命政府の動きに敏感な支那を刺戟するのは確實だ。國際オリンピック委員會（ＩＯＣ）に歸屬する五輪マークの無斷使用も今後、問題と成りさうだ。
　大會は來年五月十五～二十五日、亡命政府がある北印度のダラムサラで行はれる。マラソンなどの陸上競技や競泳、射撃、アーチェリーを含む十種競技が實施される。チベット人部門（男女各十五

人）のほか、外國人部門も檢討されてゐる。
　大會組織委員會を率ゐる冩眞家のロブサン・ワンギェル氏は「チベット人が北京五輪から締め出されるべきではない」と主張する。五輪に選手を派遣出來るのはＩＯＣの承認を受けた國・地域のオリンピック委員會（ＮＯＣ）だけ。チベット亡命政府は勿論該當しない。
　ワンギェル氏は「二千八年に北京で行はれる世界的なスポーツイベントの亢奮をチベット人も分かち合ひ、北京五輪を祝福するためのものだ」と大會開催の目的を説明する。然し、亡命チベット人を兩親に持つ同氏は、チベット問題に對する國際社會の關心を引くために美人コンテスト「ミス・チベット」をダラムサラで企劃した人物である。
　二千五年二月、ジンバブエの首都ハラレで行はれた美人コンテストに參加しやうとしたミス・チベットが直前に成つて拒否された。

昨年もマレーシアでのコンテストへの參加が認められなかつた。佛蘭西通信（ＡＦＰ）によると、支那政府が「印度在住の女性は支那の一部を代表する事は出來ない」と抗議してきた事が參加禁止の原因とされてゐる。
　二人の人物が踊る姿を圖案化したチベット五輪のロゴには五輪マークが堂々と描かれてゐる。ＩＯＣの五輪憲章第一章七項には商業、宣傳を目的とするマーク使用に關する規定がある。優勝者に十萬ルピー（約三十萬圓）が贈られる賞金大會のチベット五輪は規定に觝觸する可能性が高い。
　ワンギェル氏は「ＩＯＣには（マーク使用の）許可は求めてゐない。若し、其れがＩＯＣにとつて問題があると云ふのならば、われわれは北京五輪に參加する機會をチベット人にも與へるやうＩＯＣに要求し度い」と強氣な姿勢を崩さない。（川越一）

　平成十九年五月三十日 午前零時二八 産經新聞

　愛子内親王殿下は男系女子なので、民間男子との間に設けられた御子様は「女系」でも「男系」でもない。

　従って今次の皇室典範改正問題の論点は「女系天皇を容認するか否か」ではなく「男系天皇を放棄するか否か」である。