あおぞらのしたで・・・

介護認定を受け、デイサービスを利用するようになって数年、母の調子はずっと落ち着いていました。
まぁ、時折ウザい事を言いますが、それは昔からなのでしょうがないかな、と半分諦めていました。

ところが今年のお正月のことです。
年が明けデイサービスが始まり少しした頃に風邪を引いたと言って母から電話がかかってきました。
実際熱も37.5度以下ではありましたが微熱がありました。
時期的にもコロナの心配が有りお休みさせたところ、今回は何故か一気に精神症状が進んでしまい翌日には「2Fに泥棒が入った」と連絡が入り見に行くと大騒ぎをしていました。
その状態が尋常ではなく、慌てて兄を呼び母を兄に任せ私は急いで掛かりつけのメンタルクリニックに朝一で駆け込みました。
状態を話し、譫妄がでていると言うことで薬がでました。
出していただいた薬が効き、母も落ち着きを取り戻したので終わったかの様に思えました。

ところがその後何度も夜中の3時過ぎに兄の携帯に「泥棒が･･･」と電話が入る様になりました。
私の所にかかってこないのは一度前に母から電話がかかってきた際に「いつまでも巫山戯たことを言うな。今何時だと思ってるんだ」と怒ったからです。
この頃は丁度かず君の国試直前の頃で私も母の戯れ言にいい加減頭にきていたのです。
それ以後夜中の電話は私ではなく兄へとかわり、兄も夜中に母に呼び出されるため対応が出来なくなってきていました。
そのため前回薬を出していただいた時からつけていた母の記録を持ってメンタルクリニックへ再度行ってきました。

医師といろいろ話しましたが、
・この症状が確実に無くなることはない
・じゃあ施設入所と言ってもすぐには入れない
・ギリギリのラインを狙って薬で抑えていくしかない
と言うことでした。
義母さんと同じような症状を進んでいるため医師の言われることもわかります。
ですが実際母が飲んでいる薬の量は多く(義母さんよりかなり多い)、これ以上薬を増やす事に個人的に抵抗がありました。
医師と話し合い「出来るだけ服用する錠数を減らす(薬を飲むのが嫌にならないようにする)」方向で成分を増量することにしました(例えば10mgの錠剤を2錠飲んでいたのを30mg1錠にするとかです)。

薬を飲み始めるとしばらくは落ち着きます。
なので1週間様子見、2週間様子見となりじゃあ1か月となった途端また症状が出てきます。
余りにも母が電話で泥棒泥棒と言うので兄が頭にきて泥棒が入ってくると言った2Ｆの裏手の窓に柵をつけ、泥棒が持って行くと言っていた着物を全部1Fに下ろしました。
また階段の出入り口をプラダンで塞ぎました。

ですが、柵をつけた写真を見せても煩く言うので怒った兄が母を2Fへ連れて行きどんな状態になっているかを見せ、実際に柵を母に引っ張らせてわからせたみたいです。
するとしばらくして今度は
「玄関から人が入ってきて昼間テレビをみて夕方私が帰ってくる頃に家から出て行く」
と言い出しました。
兄もさすがに頭にきて母にお説教と言う名の現実を突きつけたようです。
思う事があったのかしばらくそういう状態は治まっていましたが、今度は私の方へ電話をしてくるようになりました。

次へ続く