第21回名古屋競馬は12月31日（金）～１月４日（火）までの５日間開催。新春シリーズが行われる。

12月31日（金）１日目のメインは、Ａ・Ｂ・Ｃ級混合戦【尾張名古屋杯（ＳＰ２）】
中心は2010年の３歳重賞路線で活躍したＡ級・メモリーキャップ（塚田厩舎）。先行力を生かした安定した取り口が魅力だが、近走で勝てるレースを取りこぼしているように体調はイマイチ。それだけにＢ級のパラダイスラビーダ（新山厩舎）、リーヴザネスト（原口厩舎）、ピュアストーン（角田厩舎）などは状態面に加え、勢いも感じるだけに侮れない存在となってきそうだ。圧巻のレースが続くサマーロコガール（山内厩舎）が面白そうだが、過去の傾向としてＣ級馬は苦戦。ちなみにこの尾張名古屋杯、過去７回の成績はＡ級が３勝、Ｂ級が４勝、Ｃ級は０勝となっている。

　１月１日（祝）２日目のメインは、４歳以上オープン【新春盃（ＳＰ２）】
得意の距離に戻るシルバーウインド（藤ヶ崎一厩舎）で問題ないだろう。夏負けで一時期は体調を崩していたが、気温が下がって上昇一途。中間も元気一杯の調整過程で負けられない一戦となりそうだ。昨年の覇者ディズパーロ（川西厩舎）は、今回が北海道からの移籍緒戦。入厩して間もないこともあり、調整過程は強調できないが、力があるけに要注意。以下は距離を味方にできそうなスマートインパルス（角田厩舎）、サチコゴージャス（今津勝厩舎）に使い込んで上昇気配のクロスウォーター（荒巻厩舎）がどこまでといった様相。

　２日（日）３日目のメインは、３歳オープン【新春ペガサスカップ（ＳＰ１）】
２歳馬ながら転入緒戦が古馬混合と厳しい条件だったパワフルローマン（竹下厩舎）。結果５着だったが、懸念された気難しいところも出さずに内で我慢できたレースぶりを評価したい。今回は重賞にはなるが同期との対決。南関東３勝の実績からも中心はこの馬になるだろう。相手は遠征帰りの重賞ウイナー・ミナキティンバー（桜井厩舎）、前走快勝のサカジロタイヨー（川西厩舎）、ゼニスパワー（角田厩舎）あたりになるか。笠松・ムーダ、ゴールドドラゴンの山中勢にも注意。

３日（月）４日目のメインは、Ｂ級による【名古屋リーディングジョッキーケンタウロスカップ】
2010年の上位12名による騎手競走。騎乗馬は前走で勝利を挙げている馬が多く、実力は拮抗している。何から入っても良さそうだが、安定した先行力で大崩れなさそうなのはリスキープラン（角田厩舎）、シルクオンステージ（錦見厩舎）あたりになりそう。前掛かりの競馬になればフェロチェスナット（坂口厩舎）、ノボバウワー（桜井厩舎）あたりにも出番。他にもブラウンアーマー（今津博厩舎）、グリーンストーン（角田厩舎）、イワクラキング（錦見厩舎）など素質馬がそろった。かなり白熱した一戦となりそうだ。

　４日（火）５日目のメインは、４歳以上オープン【名古屋記念（ＳＰ１）】
　キングスゾーン（原口厩舎）、マルカハンニバル（瀬戸口厩舎）、サンキンスピーチ（円田厩舎）、ノゾミカイザー（錦見厩舎）、シンワコウジ（川西厩舎）、カモンネイチャ（今津勝厩舎）と楽しみなメンバーがそろった。中でも注目はやはりキングスゾーンだろう。前走は南関東の交流戦を勝ちと健在を示したし、中間もハードに攻められ態勢作りに抜かりはない。もう名古屋では１年以上勝利はないが、今夏は順当に勝ってくれると読んでいる。

お正月の開催とあって重賞競走が目白押し。年末年始はぜひ名古屋競馬場で白熱したレースをお楽しみください。

（文：競馬東海　寺澤　正勝）

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