メイン競走
３月23日（土）全国公営競馬主催者協議会会長杯　弁天島賞（サラ系Ｂ３(一)　1250m）
３月24日（日）第６回ファイナルグランプリ（サラ系ファン投票４歳上　1800ｍ）

３月23日のメイン、最終は...

（メイン）【全国公営競馬主催者協議会会長杯　弁天島賞】
　近走に不安定な馬が多く、軸を絞りにくい一戦。やや優位に映るのが、Ｂ２からＢ３へ降級のモンゴールドだが、たまに精神面のモロさをみせる。前走を楽勝したように本気で走ればモノが違うカンピオーネロサ、転入３戦が自在に動いて崩れないセイセイドウドウなどもアタマ候補。他にも、この1250ｍは掲示板を外していないブルズアイ、ハナに立つとひと味違う粘りを発揮するマルサンスパイスなど伏兵候補もズラリ。高配当を望むなら、前走に復調の兆しを示したケリーズラブ、前づけで粘り込みをはかるホープダイヤ、調教でみせる姿はすこぶるいいアグネスクローバーも競走意識が戻りつつあり、変わり身もあり得る。

（最終）【福山ジョッキーズグランプリ第２戦】

　マイルに戻れば、脚質に合うエイユートルネードの挽回を期待できるが、近走の走りからは勢いに陰りが感じられる。気難しいながらも終いまでしぶとく伸びてくるジェリファーズ、近２走に復調がみてとれるクラシフィカドールも単候補。この３頭が主力だが、前走は出遅れて参考外のキャニオンサクセス、最内枠からハナを奪えばヤングエイトの押し切りも出てくる。ほぼ上位５頭で決まりそう。

３月24日のメイン、最終は...

（メイン・最終）【第６回ファイナルグランプリ】

　これが福山けいば最後のレース・ファイナルグランプリ。いろは丸賞を制し、出てくれば本命になるはずだったダイワシークレットが戦線離脱したことで、軸が絞りにくい混迷のラストレースになった。まずはビーボタンダッシュに注目。当地６戦で３着を外したのは１度きりという安定馬。500キロを超えるガッチリとした馬格からも持久力がありそうだし、大賞典２着の実績からもオープン最強を争える器。この中間の跳びが少し重たく感じ、万全には映らないものの、ここまでだって万全の態勢にはほとんどなかったはず。当地は転入初戦１勝のみは意外だが、ラストを締める馬として最短。次に注目は桜花賞、菊花賞を制したサマースピード。この馬はステイヤー脚質で、もう少し長い距離が適性距離だが、平均的に走れる脚質がいい。福山最強牝馬フレアリングマリーに楢崎騎手が帰ってきた。この中間でみせる状態、気配とも前走以上のもので、今回はひと味違う仕上がり。一昨年の大賞典２着時のコンビであり、相性も抜群。態勢さえ整えば、実戦はマジメに走る馬で、ファイナルを飾るにふさわしい馬。もう１頭、そのファイナルを飾ればドラマチックな馬といえば、クラマテング。サラブレッド導入からしばらくして門別から転入。福山けいばの一時代を築いて福山オープンを席巻。昨年の夏以降は年齢のせいか、衰えが隠せなくなってきたが、このファイナルグランプリを目標に意欲的な調整。マイペースの逃げにも持ち込めるメンバー構成になり、有終の美を飾るか...。他にも今年の大賞典馬グラスヴィクター、ここにきて急激に調子を上げてきたアグリノキセキなど、どの馬から買っても妙味のある一戦。最後の勇姿を記憶にやきつたい思いである。

(文：福山競馬専門紙　福山キンキ　中　宏之)