見取り八段・実０段

待って下さい！

安全確認が終わって、その時ここに戻ってきたとき、
私たちにやるべき事はあるんでしょうか？


今なら助けられる。
でも、戻ってきたとき、そうでなくなっているかも知れない。

置いて行けません。



トンネル奧のトラックからガソリンが漏れ、避難命令が出た。

しかし、最後の患者はまだ救出出来ない。


救助にかかる時間は１０分。
その間に治療をしよう、と藍沢は決めた。



麻痺が残るかも、と宣告した白石に家族は言う。


いいんです。
生きていてくれたら。

生きていてくれさえすれば。



トンネル事故の患者救出は終わった。



死者　１２名
重傷者　６名
軽傷者４２名



フェローたちは噛みしめる。
１２と言う数の重みを。




答えは見つかったか？


いいえ。


だったら、また明日から飛べ。
大変だな、名医になるっていうのは。



答えなんてあるんでしょうか。

昨日、俺達が救ったのは６人です。
その倍が亡くなった。

俺達は為す術がなかった。


人はいつか必ず死ぬ。
オレたちがやっている事は、死ぬまでの時間を
少し延ばすだけなのではないでしょうか。


だが、その僅かな時間が時に人生の意味を変える。


腕を切ったのが、お前で良かった。

オレは生きて、息子に会えた。



辞表を撤回したいと言う白石に

部長は


どうか、強いドクターになって下さい。


と、言った。


強いドクター。

フェローたちは、次を目指して、また歩き始める。




白石、現場で処置してる時、何か感じたか？

感じた。
熱さ。
人の鼓動の熱さ。

感じたでしょう？あなたも。


その熱さ、いつまでも感じる医者でありたい。



　　　



父だと名乗れないまま、２人を見送りに出た黒田に
健一は、自分の方から「お父さん」と言ってくれた。

冴島は、今、会いたいから、と別れた彼に会いに行く。


緋山は三井に、会える時に大切な家族と過ごしてくれ、と言う。


そして、藍沢は、

少しでも祖母の側にいようと前へ進み始めた。

例え、祖母の中に今、自分がいなくても、

生きていてくれるだけでいい。


今、一緒に過ごせる時間、
今、一緒にいられる人を大切にすること。



名医になる、と言う事の答えは
どこにあるのか。

それは、人の人生に手を貸す事が
少しでも出来る医者であること。

なのかなぁ。。。


そんな答えを垣間見せてくれた最終回だった。



特に主役を置かない群像劇であり、
ドキュメントのような救出劇を見せることで
新しい医療物ドラマを見せようと言う試みに、
賛否両論飛んだこのドラマ。

私は好きだったけどな。
それなりに緊張感もあったし。。。


最初は、こんな医者、若すぎるだろ、
と思った面々だったけれども、始まってしばらくすると違和感なく見れた。


最後の患者を救ってトンネルから出てくるフェローたちの
表情は、成長を感じて逞しかった。


良い最終回だったなぁ、と思えるし、
また見たい、とも思う。


ミスチルの主題歌「HANABI」を全部聞かせてくれた
エンディングにも続けて涙。。。


来春にはスペシャルもあるらしい。
楽しみに待とう。






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