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KENTの独り言

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Kent AOKI

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2007.10.28
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カテゴリ:研究・教育関連
『不都合な真実』の9つの嘘 その1 からの続き!


【誤り4】
ERROR: Mr Gore had also asserted - by ridiculing the opposite view - that two graphs, one plotting a rise in C02 and the other the rise in temperature over a period of 650,000 years, showed "an exact fit".

The judge said that, although there was general scientific agreement that there was a connection, "the two graphs do not establish what Mr Gore asserts".

誤り:ゴアはまた,「過去65万年間の二酸化炭素(濃度)の上昇と気温上昇の2つグラフを示し,この二つが“正確に一致している”」と断言している.

判決:この関係性については,確かにおよその科学的合意が得られているが,“ゴアが断言するほど確立されたものではない”.

Kent'sコメント:第四紀を通じた気温変動と二酸化炭素濃度の変化の間に因果関係が存在していることは,地学的には合意事項である(もちろん,その間の因果律は複雑であり,いくつものフィードバックが存在している).過去65万年間の長期変動と近年の短期的な人為的二酸化炭素濃度変化に伴う気温上昇を単純に同一視させようとしている手法自体には問題はありそうだが,ゴアがグラフで示したこと自体は問題ないはずである.


【誤り5】
ERROR: Mr Gore had asserted that the disappearance of snow on Mt Kilimanjaro was expressly attributable to global warming.

The judge said this had "specifically impressed" the Environment Secretary David Miliband. But the scientific consensus was that it cannot be established that the recession of snows on Mt Kilimanjaro is mainly attributable to human-induced climate change.

誤り:ゴアは,「キリマンジャロ山の雪(正確には氷河?)が消失していることには,地球温暖化が明確に関連している.」と断言した.

判決:これは,環境庁長官のDavid Milibandに具体的な感銘を与えている.しかし,科学的なコンセンサスでは,キリマンジャロ山の雪の減少が主として人為的な気候変動に起因するとは確立されていない.

Kent'sコメント:確かに,キリマンジャロ山の氷河の減少の主原因は,小氷期以降の(自然現象としての)温暖化であり,人為的温暖化がなくとも,かなり縮小したと考えてもおかしくはないだろう.しかし問題はその絶対値ではなく,地球温暖化によって「加速している」ことにある.


【誤り6】
ERROR: The drying up of Lake Chad was used in the film as a prime example of a catastrophic result of global warming,

said the judge. "However, it is generally accepted that the evidence remains insufficient to establish such an attribution. "It is apparently considered to be far more likely to result from other factors, such as population increase and over-grazing, and regional climate variability."

誤り:チャド湖が乾上ったという現象は,映画のなかでは,地球温暖化による破局的な(環境変動の)結果の一番の証拠として用いられている.

判決:しかし,一般的には,この現象がこのように帰属する(地球温暖化に起因するの意?)と確立するには不十分さが残されている.それ以外の要因,たとえば,人口増加や過放牧,局地的な気候の多様性など,に起因することを明らかに考慮する必要がある.

Kent'sコメント:この判決も,短期的な変動要因と長期的な変動要因とを区別する視点が欠けている.汎球的な機構レジームのシフトが起こると,気候区分の境界近くに位置するサハラやサヘル地方は大きな気候変動を受ける.「緑のサハラ」などはまさにこれであり,チャド湖も過去には湖水位が高かったと記憶している(これも原典を確認する必要があるな・・・).また,人口増加や過放牧は,脆弱な環境でその影響が顕在化する.直接のトリガーが人口増加や過放牧であっても,チャド湖周辺の環境を脆弱にさせたことに地球温暖化が作用していることを否定できないだろう.また,AR4において,サヘル地方が近年乾燥化が進んできていることが指摘されているのも事実である.


【誤り7】
ERROR: Mr Gore ascribes Hurricane Katrina and the consequent devastation in New Orleans to global warming,

but there was "insufficient evidence to show that".

誤り:ゴアは,ハリケーンカトリーナとその帰結としてのニューオリンズの荒廃を地球温暖化と結び付けている.

判決:しかし,「そう示すには証拠が不十分である」

Kent'sコメント:カトリーナによる被害そのものが地球温暖化に起因すると直接結びつけることを証明するのは,かなり困難だろう.しかし,AR4においても,地球温暖化に伴って熱帯低気圧(台風やハリケーンなど)の強度は増大し,最大風速や降水強度が増加することは,「可能性が高い」とされているので,カトリーナで起こったようなことがこれから増えていく(可能性が高い)という意味では,AR4に示されている通りなのだが.


【誤り8】
ERROR: MR Gore had also referred to a new scientific study showing that, for the first time, polar bears were being found that had actually drowned "swimming long distances - up to 60 miles - to find the ice".

The judge said: "The only scientific study that either side before me can find is one which indicates that four polar bears have recently been found drowned because of a storm." That was not to say there might not in future be drowning-related deaths of bears if the trend of regression of pack ice continued - "but it plainly does not support Mr Gore's description".

誤り:ゴアはまた,新しい学術研究の引用として,最初に,“60マイル以上,氷を探して泳いだ”ために溺死したホッキョクグマが発見されたと引用している.

判決:学術研究では,「嵐」のために溺れ死んだ4匹のホッキョクグマが最近発見されたことのみが知られている.このことは,将来に海氷が少なくなることにによって,描かれたような形で溺死するクマが発見されることを否定するものではないが,“これは,ゴアの主張を支持するものではない”

Kent'sコメント:今年は『北極のナヌー』でも注目されている北極海の融解とホッキョクグマの関係.北極海の海氷が年々減少していることは周知の事実だろう.AR4では21世紀末には晩夏の海氷がすべて消滅するようになると指摘されているが,さらに30~40年早まりそうだという指摘もある.判決としても否定されているのは「引用したこと(referred to)」についての誤りを指摘しているだけで,現象そのものを誤りとしているわけではない.し,こうし可能性が指摘されていることも事実である.


【誤り9】
ERROR: Mr Gore said in the film that coral reefs all over the world were bleaching because of global warming and other factors.

The judge said the IPCC had reported that, if temperatures were to rise by 1-3 degrees centigrade, there would be increased coral bleaching and mortality, unless the coral could adapt.

誤り:ゴアは映画の中で,世界中のサンゴ礁が地球温暖化やほかの要因によって白化しつつあると言っている.

判決:IPCCのレポートでは,温度(気温? 水温?)が1~3℃上昇すれば,サンゴの白化が増え,死亡率が上がるとしているが,また,サンゴ礁は適応できるともしている.

Kent'sコメント:AR4-SPM(政策立案者のための要約)には,サンゴ礁のことが記載されていないので,AR4の原典に当たらないといけないのだが・・・ 
サンゴの白化の頻度が上がっていることは事実として報告されている.また,サンゴは生物だから海水温の上昇に適応して,高緯度側に分布を広げることによって適応することは不可能ではない(事実,第四紀の気候変動にも適応(Keep up,Chatch up)して,分布域を移動させてきた.縄文時代には東京湾にもサンゴ礁が分布していた・・・現在はサンゴ群体があるだけです).が,気温の変化速度が1オーダー速い人為的な地球温暖化に適応できるかどうか・・・ 温度の上昇に群落の移動がついていけなくなれば(Give up),汎球的なサンゴ礁の面積が減少することになる.大気中の二酸化炭素分圧が上がることによって,大気ー海水で交換される二酸化炭素量が増え,海水の酸性化が進むことも指摘されている.多くのサンゴ礁が死んでしまい,酸性化によってサンゴ礁が融解を始めると,大気中に二酸化炭素が放出されることにより,温暖化に正のフィードバックをかけることにもなる.サンゴ礁にはがんばってもらわないといけないのだ.








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Last updated  2007.10.28 23:00:02
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