テーマ:仕事しごとシゴト(23467)
カテゴリ:ヒトコトモノ
1日目が終わった。木曜の夜はほんの少し意識して、早くベッドに潜り込んだが、あんなことこんなこと色々気になって、暗闇の中ウツラウツラとした状態のまま、初日の朝を迎えた。
我が家から都内の派遣先までは、電車に揺られて約1時間半(徒歩移動を含む)。大学も会社も電車で30~40分圏内だった私にとっては、初めての長距離出勤である。便利な路線だし、向かう町は昔から非常に馴染みのある懐かしいエリアに在るのでその点の安心感はあるが、長期契約にしなくて良かった。これが毎日となると、途中で挫けそうだ。仕事内容じゃなく通勤が原因で(根性なし)。 1時間前。待ち合わせの駅で派遣会社のH氏と合流。ファミレスで今回の契約内容の確認と注意事項の説明を受ける。少し時間が残ったので、お茶しながら雑談。名刺を貰った時、余裕がなくて気づかなかったのだが、この目の前のおじさん、あそこの(派遣会社)社長さんだったんだ!?(ああ私ったら、今頃…何て大事なことを…) どうりで編集業務に詳しいと思った(当たり前)。電話やメールでやり取りしてただけだったが、実際に会って話してみると、すごく面倒見の良さそうな人で。私の就業条件とか体調のこととか、直接(面接ほどは緊張もせず)聞いてもらえたので、結果として良かった。 派遣先はH氏が「なんかすごく静かなんだよねー。物静かな人がたまたま集まった、ってことなんだろうけど」と言ってた通り、図書館の自習室のようにものすっごく静かだ。社長を始め社員の人達もみんな穏やかでおっとりした印象。悪人の入る隙もないくらい“平和”な時間が流れてる。無駄なお喋りはほとんどなし。たまに漏れ聞こえても、小さな笑いがお上品にふふふと起こる程度。ただひたすらそれぞれの仕事を静かに静かに進めてるというか。鼻すするのも躊躇うぐらいだ。 「猫の手も借りたい状態」の私が昔属した“死にかけ編集部の地獄絵図(マジで)”をイメージして鎧着用並みに身構えてたが、あまりにも真逆の空気に包まれ、一瞬で力みが抜けた。ま、校正やデザインがメインの職場だから、編集部のあの独特な雰囲気と違っても仕方ないか。私がお世話になるのはたった3日だし。猫をかぶったまま、あと2日間を乗り切ろう。 昨日は初日だったが社長に簡単な挨拶をした後、デスクについたらすぐに校正紙を渡された。仕事の勘がちゃんと戻るかと心配したけど、赤ペン握ればこっちのもの。初めての女性誌に最初軽くビビりつつ、自然に身体が慣れてくのを感じてた。サクサクと進む作業…。 この日、3つの違う種類の雑誌の校正をした。校正という作業は、活字の間違い探しや内容の疑問点をチェックするのが主な業務ではあるが、一番の愉しみは何と言っても、まだ世に出ていない雑誌の内容の一部を、ひと足先に読めるってこと。しかも今までは音楽や芸能が私の仕事の全てだったのが、今回の仕事で新しいジャンルに片足のさきっちょぐらいは突っ込めた、というか。新鮮な情報や今時の流行モンにイチイチ素で驚きながら(恥)、読み進めてく作業は、何よりも快感、である。 8時間後(途中1時間休憩)、会社を後にする。淡々と時間が過ぎていたので、達成感のようなものはないのだが、心地よい疲労感を久しぶりに味わっていた。会社帰りのサラリーマンで混み合う少し遅めの時間帯で、最寄り駅までとうとうシートには座れなかった。電車が揺れる度、七つ道具を入れたバッグが肩に食い込む…(泣)。それでも、電車の窓に映る“職場帰り”の自分を数年ぶりに見ることができて、しみじみと喜びを感じた夜だった。 ★ ★ ★ ★ ★ 今日のひとこと。「闘う男達の涙にもらい泣き。祝!!ガンバ初優勝おめでとー♪」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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