無関心の権化。
「推しのCDは一応買いますけど、聴くのはスマホ」美容院でブローの最中、“推し活”話の中でアシスタントさんがこう答えた。彼女には、長年FCに入るほどお気に入りのバンドが二組いるそうだ。新作が出れば「CDは手に入れるようにしている」が、「CDプレイヤーもう持ってないのに!」と笑う。そんなに若くはなさそうだが(←失礼)私よりはだいぶ若いであろう彼女が“そう言う”のだから、世の中の音楽はほぼスマホで聴かれて飽きれば削除の『使い捨て』時代になっているんだろう。スマホに疎いというかできれば持ちたくなかった派の私は、もちろんスマホで音楽を聴いたりはしない。たとえスマホが高音質になろうとも、それを利用して聴こうとは思わない。耳が悪くなるのを避けたいっていうのも理由ではあるが、好きな音楽はリラックスできる環境で、できるだけ好い音源で聴きたい!という想いが強い。それに。所謂“推し”の音楽には、私なりの“敬意”を払いたい。******先日ニュースで、韓国の人気グループのベストアルバムが渋谷駅周辺で大量に放置されていたと知った。「ご自由にどうぞ」と添えられた幾つもの段ボール箱の中には 、CD入りのオリジナルケースがてんこ盛り。付録の“フォトカード”を抜き取られた新品に近いソレは、タダになっても引き取り手はいない。調べてみると、直ぐにその場所から“消えた”よう。つまり、しかるべき所の担当者の手で“廃棄”された、のであろう。メンバーのフォトカードをコンプリートして“売る”のが“目的”なのか? それともチャートで1位を獲得させたい熱狂者の仕業なのか? こんなことのお蔭か、某社の海外アーティストアルバム部門で、初週最高売上げを記録したとか聞いて哀しくなった。かつての私は、「どうやったら多くの人に音楽を聴いて貰えるか。アーティストの魅力を知って貰えるか」を、毎日必死で考えていたから。大好きな音楽のために命を削り(中にはホントに命を落とし)働いていたCD時代の自分や音楽業界の同志達やミュージシャン達のことを思うと、このテの話はやりきれない。それでも、時代がこんな価値観に変わったのだから、甘んじて受け容れる・・・いや、諦めるしかないのだろうな😢★ ★ ★ ★ ★今日のやや長めのふたこと。「美容院に1月に入った元気な新人さんが居なくて。その理由を聞く勇気がなかった(まさかもう辞めた?)」