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テーマ:詩(876)
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夢の中で私たちはまだ恋人同士だった そこはお祭りで あなたがわたしの手をひき 嬉しそうにひとつの屋台へ向かう あなたが、自分とわたしにひとつづつお菓子を買う わたしはそれを受け取る寸前で 仕事に行かなければならないと思い出す 嬉しそうに笑っているあなたに、ごめんね、ごめんね、と繰り返して わたしは行ってしまう 行ってしまった あなたは、笑っていた 仕方がないよと笑って見送っていた あなたは笑っていたのに わたしは行ってしまった 目が覚めて あなたの途方もない優しさに気づく いや ずっと前から知っていた 過去に受けた優しさが 未来でもずっとわたしを救ってくれる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
今ここにいなくても、過去から手を差し伸べてくれるように救ってくれる心の不思議さ、この詩の表現力はすごいと思います。
(2008.06.06 13:32:48)
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