カテゴリ:Little Journey
昨日(4月30日)は東京都町田市の町田えびね苑に電話した所、エビネが見頃だと言うことなので出掛けてみました。このえびね苑はエビネの開花時期二週間程しか開園せず、その他は植生の保護を優先する珍しい植物園です。
暗い林床に適するエビネが10万株植えられています。昨日は暑い日差しを遮ってくれる杉・檜木立の中が気持ち良く、木陰にあるエビネは将に見頃で、一年振りに群生するエビネに感動致しました。 黄色がキエビネ、朱に白色がタカネエビネで、色とりどりに咲き誇っています。 苑内には所々に名札があって種類も確認出来ます。「無銘」と言う名札の付いたエビネもありましたが、薄い桃色の小さな種類で、良い匂いがするとのことです。 エビネ(Calanthe)は日本に自生する可憐な蘭の花で、花色は黄色、赤、白、桃色と多岐に亘り、花弁と唇弁の色の組み合わせで更に多彩となりますが、観賞用に乱獲され、絶滅危惧種に指定されているものもあります。 年中開園すると、盗掘して持ち帰る様な不心得者もいるとのことで、花が終わると仕方なく閉園してしまうのだそうです。 日本のエビネは林の中の床土に息づいて群生して咲きますので、種々の色のエビネを一個所で鑑賞出来る特徴があります。花色の多い原種ジエビネが全国に自生していて、更に部分的には他の原種も重なり合って自生してこれらが互いに混ざり合い、交配しあって数多くの雑種も生まれて一層多彩な変化を見せているようです。自然交配によって生まれた雑種は、原種を推測し、ヒゼン系、ヒゴ系、サツマ系などの系統名で呼ばれているそうです。 エビネの仲間は、中国、東南アジアにも広く分布しているようですが、日本以外の多くの場所では、種毎に別々の場所に棲み分けをして自生するのが普通です。その為交雑が少なく、花の変化も限られています。 原種からの経緯が明確である人口交配種に対しては、トミス、ユタカ、フジ、キタなどの交配種名が付けられ、英国王立園芸協会に登録されているようです。 昨年の画像付きの訪問日記はこちらです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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