テーマ:政治について(20189)
カテゴリ:Politics
今日にも国連での北朝鮮制裁決議が採決されそうな状況ですが、中国の存在感が目立ちます。
反日を貫いた江沢民政権からのお目付け役で中華至上主義の信奉者である唐家セン外交統括国務委員がワシントンに出向き、ブッシュ大統領・ライス国務長官と会談して軍事制裁にならない方針を確認、そのままモスクワに行ってプーチン大統領と会談しロシア側の了解を取り付けることになりました。 北京では胡錦涛主席が韓国ノムヒョン(盧武鉉)大統領と会談し、「制裁決議に賛成するが、北朝鮮の核問題は対話で解決を探る」ことを確認し、韓国の融和政策を後押ししました。 これを中国の国連外交の成功例とみることも出来ましょうが、北朝鮮は実質的にもはや中国の「北朝鮮自治区」として捉え、米国への防波堤の位置付けられた「仮想独立国家自治区」と考えると全てのストーリは合点が行きます。 北朝鮮は一応独立国家の体裁をなしていますが、経済的に破綻して久しく、中国の経済援助、韓国の宥和政策による食料支援無しには存続出来ない状態となりました。 中国は、日本海での米国との直接対峙を避ける為、北朝鮮を名義上の独立国家として利用して来たに過ぎません。 それに、北朝鮮問題が大きくなれば、中国国内のチベット自治区、内モンゴル自治区等での人権蹂躙が影に隠れて明らかとはなりにくく、都合が良いのです。 そこで中国は6者協議の議長国として、国際平和に貢献することを標榜し、米朝直接対話による核開発断念を画策したのですが、この北朝鮮仮想独立国家自治区は「ならず者」で自己主張が激しく、進展は中断となりました。そんな自己主張がまかり通ると、他の自治区へ波及しますので困ってしまったのです。 そこで、核実験と言う国際的にも大きな問題が起きたのを契機に、今回国連と言う大きな機構の中で、少し北朝鮮自治区に「お灸」をすえようとしているだけで、国家崩壊まで行くような軍事制裁を含む制裁決議には、防波堤を失うこととなりますので断固反対とせざるを得ないのです。 又、韓国にも宥和政策を存続させ、北朝鮮自治区崩壊の防止を図っているのだと思われます。 日本は「拉致問題解決」と言う国是もあり、今回の独自制裁は妥当と思われますが、これ以降は独自色を強めず、国連の方針から大きく逸脱せずに国際連携を進めるのが肝要だと思っています。 米国も従来の「中国対峙」政策から方針転換し、パートナーとしての認識を深めている様で要注意、「日米同盟」を標榜している日本も、「ニクソン・ショックから頭越しの対中接近」ではありませんが何時梯子を外されるか分かったものではありません。政治外交は一寸先が闇、注意を怠ると奈落の底に突き落とされてしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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