卯月晦日 いやいや、移動だけでも疲れるのに・・・
昨日立てた予定に従って、午前中は、母の下僕として頑張った。母の脳みそは、どうも、大昔の若かった頃の記憶に支配されているようで、郵便局においては、土曜日はやっているはずだとか、公務員なんやから朝は8時半から開いてるだろうとか、お母さん、学校だって土曜日・日曜日は休みやし、出勤時間と、開業時間は違うよ。。。って母の90年間はどこまでさかのぼるんだろう。私は、9時まで開かないよって言って、9時前に出発した。今日は母は助手席じゃなく後部座席に乗ってもらった。一番近くの郵便局は、イヤだって、車の中で言い出して、昨日妹が提案していた隣町の川棚温泉の局に、行くことになった。住宅街から通りに出るまでの数十秒間でのご決断だ。左折で1分の予定だったのに、丁字路を右折して5分以上行く羽目になった。お客1号だ。駐車場も空いている。3台分しかないから、助かる。ミッション1、母の教え子に封筒で送る郵便物の切手の不足分を聞いて、支払って、出してもらう。ミッション2、振り込み用紙で、現金を振り込む。ミッション3、通帳に記帳してもらう。ミッション4、3万円を千円札に両替してもらう。私は、行く前に、母に言っておいた。お母さんは、相手の言葉が聞こえにくいから、聞こえなかったら、ちゃんと聞き直してよ。すると、母は、郵便局内では私にしか話さない。椅子に座ったまま、差配するのである。。。それなら、来なくていいじゃん????って思うけど、違うんだな。見届けたいのだ。自分の思う通りに事が運んでいくのを。で、私に手を借りながら、杖をついてまた出てゆく時に、にこやかに「ありがとうございました」と、言うのである。局員は大変だ。私にも母にも返事をしないといけない。次いで、行くはずだったのは、地元のスーパーのカードの切り替えだ。楽天のエディカードに切り替えるらしく、今までの貯めていたポイントは引き継がれるらしい。しかし、従来のカードに入れていたチャージが、4月末で使えなくなるので・・・と、折り込みチラシに書いてあった。それ等を一式封筒に入れて持って妹と、3月に突撃したら、切り替えは4月だと言われて、すごすごと退却し、入れた封筒ごと、何処にやったかわからなかった。それが、母の記憶に棘のように刺さっていたのが、昨日で、私が妹に相談したら、妹が来て、一緒に探して、すぐ発見。。。妹は、封筒のイメージがあったらしい。私は、カードのイメージはあったけど、封筒は思いがけなかった。実のところ、1606円が残額であった。私が、買い物を頼まれたときに、チャージしたことがあるから、その時の残りだ。でも、母は、一人では買い物に行けないし、支払いだってもうしない。それなら、新しいカードを有効にするか放置するかは、妹次第だと思う。ので、私は取り敢えず、1606円を使うことに専念し、母の好みそうなおかき類をたんまり買った。超過分は支払った。母は、この間、車の中に居たのだ。お母ちゃんは、車で待っとく。と、行く前から宣言していたからな。私は、渡されたパンフレット兼申込用紙と説明書とをそのまま母に渡して、妹に相談してねって言ったのだ。実は、このスーパーに行く前に、郵便局からの道すがら、母が突然「青空市場に行って。」ってのたまう。こういう展開は、多分、妹や姪には無いんだろう。私は、母がカートを押しながら歩くのと歩調を合わせて、母が買いたいと言う人参を、そんなもん、次のスーパーで買うたらええやんとか思いもせずに、ついて歩く。母は、買い物がしたいのだ。自分で歩いて、自分で品定めをして、自分で・・・・でも、肝心の人参は無かったから、結局次のスーパーで私が買ったんだが、兎も角も、母はカートを押して、カゴに自分で選んだ野菜を入れていくのだ。絹サヤも美味しそうだったが、母はスナップエンドウを選んだ。入念に、探したが、人参は無かった。店内と言っても、元々が農協の倉庫なんだけど、そのレジの近くで加工品も売っていて、母は、そこに足を運ぶと、今度は漬物を買おうとした。甘酢に色々な野菜が漬けてある、結果的に人参も入っていた。彩り程度だが。飾り切りした極薄い数枚の人参と3枚だけスライスしたキュウリが、白い根菜たちに華やぎを与えていた。地元の農家の手作り品は、もうすぐ、多分絶滅するはずだ。食品衛生法とかなんとかで。美味しかったので、残念だけど。私は昼食で、長芋とれんこんのスライスが口に入ったな。あとは、苺のパックを1つ買って、これもその後の昼食で母が出してくれた。青物は、母にしては、コープの宅配より自分で選びたいのと、自分が買いものをしたという満足を得たいのと。相当な満足を提供できたと思う。それで、私は、丁度一時間ほどの親孝行を遂行して、帰宅した。行く前に、母に、トイレを済ませてねって言ったら、「いや、ええ」って言ったけど、「お母ちゃん、昨日、そない言うとったけど、高瀬でトイレいったから、行っといて。途中無いから」と、強めに行ったら、トイレには行ってくれた。でも、帰宅したら、真っ先にトイレに行ったのだ。正味、一時間しか外出していないのにも関わらずである。トイレトレーニングは、促すことが、大事かもしれない。買い物後は、私は母に任せて何もしなかったら、母が昼食を準備していた。サラダ用にジャガイモをレンチンし、スナップエンドウをゆで、イチゴのヘタを切り、しめ鯖を切り・・・豚肉の角煮風のものを温め。。。最後に買ってきた漬物を出して完成だ。彩りも良かった。大満足だったんじゃないかな・・・妹が迎えに来てくれる12時半に、私は、玄関を出た。以前は、何が有っても意地でも見送りに来ようとしていた母だが、今は、食堂の椅子に腰かけたまま、見送ってくれる。私は新下関駅から新幹線で小倉に行き、小倉からは予約したのぞみ号を乗り継いで帰った。まさかの雨の中、仕方なくタクシーを使うことになった。痛い支出だった。そのまま、自宅の車で蔵に直行して、ヘタレている野菜たちに潅水した。やっぱり、無理なものは無理で、気温が高すぎて、乾燥が進んでいるプランターもあった。雨が当たるところはいいけど、当らないところは、4~5日は厳しい。今後の帰省の日程を考える上で、全くの懸案である。さて、自宅にも帰らなくちゃ。明日は、午前中は草刈りかなぁ。