カテゴリ:実験・研究
私がほぼ毎年参加しているある国際学会があるのですが、 今年も会期は例年通り5月末。 そして、場所はシアトル(そう、4年前にイチローの試合を見にいったときの学会です)。 シアトルの印象は私の中では凄く良いので今年も是非とも参加したいと思っているのですが、いかんせん出せる演題がないことには話になりません。 演題登録〆切が1週間後と迫っており、ほぼ絶望的だったのですが、 本日のELISAの結果、思わぬ展開があり、あれよあれよと発表に耐えうるレベルのストーリーが完成しました。 詳しいことは省略しますが、ある遺伝子発現の結果を期待して、マウスのある臓器に処置を施す(処置A)もなかなか期待通りの発現が得られず。(これが11月頃の話)。 でもそのときに、お遊び感覚で1匹だけ全く見当違いな方法で処置(処置B)を施してみたのです。 本当、端からみたらsham-operationにもネガコンにもならないような中途半端な処置なのです。 でも、本命マウス10匹をよそ目に、処置Bのこの1匹がダントツの遺伝子高発現を示したのです。 でもこのときは、サンプルのコンタミとか何らかのミスだろう、と周りの先生は思っていたでしょうし、実際私もそう思っていました。 とか言いながらも、これが事実だったら結構面白いかも、なんて思いが密かに募り、 年末に、処置A群5匹・処置B群5匹で実験群を設定して再現実験を開始。 そして本日のELISAで、がぜん処置B群の方が有意に高発現であることの再現が見事に取れたのです。 なぜそうなるのかという機序についての解析は結構大変で時間を要するかも知れませんが、現象論としては間違いなさそうなので、全速力で現在英文アブストラクトを作成中です。 こういう瞬間って本当にいいものです。 今年はイケてる年になりそうかも・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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