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カテゴリ:世界の国々
イギリスシリーズ第3話(?)。(発音の話はいったいどこへ??)

クラスメートの1人に、アルゼンチン人のキャリア系お姉さまがいた。
歳は私より10歳くらい上。日本に行ったことはないが、日本人の幼なじみがいるそうで、私にもとても親切にしてくれた。

アルゼンチンはスペイン語圏の国である。

ある週末、彼女が友人たちとドライブ旅行に出かけるが、一緒に行かないかと誘われた。
彼女の「友人たち」とは、全員がスペイン語話者。メキシコ人の女の子二人(前々回の日記でクラスメートと書いたが、よく考えてみたら、クラスは同じじゃなかった。この旅行で仲良しになった、可愛い女子大生コンビ)と、どこだったか忘れたが南米のどこかの国出身の気のいいおじさん(前回の日記と区別するため、呼び方を変えました。タイプも違うし^^;)。

ちょっと不安だったが、アルゼンチン人のお姉さま(マリアさんとしておく)がかなり強引に同行を決めてしまった…。

さて、旅行は小さなレンタカーにぎゅうぎゅう詰めで出発!
マリアさんは英語が堪能だが、他の人たちはあまり上手ではなかったので、車内はスペイン語の嵐!であった。
でもその都度マリアさんが通訳してくれるし、とにかく陽気な人たちで、みんな私にもすごく優しくしてくれたので、疎外感を感じることは全くなかった。

イギリスの田舎は本当に美しい。
牧草地がどこまでも続き、羊がのんびりと群れをつくって草を食べている。
そこに可愛らしい民家が点在していて、まるで葉祥明さんの絵の中を走っているかのよう。

【カレンダー・アート】葉祥明

最初に立ち寄ったのは、シェイクスピアの故郷であるストラトフォード・アポン・エイボン。美しいエイボン川のほとりにあるこの小さな町は、おとぎ話に出てくるように可愛らしい。

シェイクスピアの生家を見学したり、お土産屋さんをひやかしたりして、楽しい時間を過ごしてからまた出発した。

そのあと、どんな順番で訪れたのかは覚えていないが、お風呂(bath)の語源になった、ローマ時代の浴場がある町バースや、ケンブリッジと並ぶ古い大学町のオックスフォードなどを訪れた。
(オックスフォードは重厚な石造りの町というイメージで、緑が豊かで素朴な感じのケンブリッジのほうが私は好き…)

だんだん外が暗くなり、そろそろ泊まるところを探さなくては…という話をし始めた頃(事前の予約など全くなく、着いたところで探そうというアバウトな旅だった)、車内のみんなが突然「ラポリジヤ!ラポリジヤ!」とわめき始めた。

騒然とした雰囲気に不安になって「何?何?」と聞いた私に、マリアさんが「警察よ!」と教えてくれた。
「ラ・ポリジヤ」=「the police」ということらしい。

別に悪いことをしていたわけではないのだが、どうもかなり制限速度をオーバーしたスピードを出していたらしく、みんなあわててしまったようだ。

結局警察の車はすーっと通り過ぎていってしまい、何のおとがめもなかったが、「ラポリジヤ」=「警察」はしっかりと私の脳にきざまれた。

その夜は通り道で見つけたB&B(Bed and Breakfast:1泊朝食付きの民宿のような宿)に泊まることになった。

行き当たりバッタリで飛び込んだ宿にしてはとても素敵なところで、花模様の壁紙は一部屋ずつ違い、ベッドもクローゼットも、アンティーク風ですごくくつろげた。
私はマリアさんと同室で、夜遅くまでおしゃべりした。

翌朝の朝食は、ぴかぴかに磨かれた銀食器が使われていて、コンチネンタルではない心のこもった卵料理もすごくおいしかった!

その日はお城などを巡ってからケンブリッジに帰ってきたが、行く前の不安はどこへやら、楽しくて楽しくて、ずっと続いてほしいような旅になった。

マリアさんとは日本に帰ってきてからもかなり長い間文通をしていたが、やはり私の筆不精が災いしてしまい、今はどこでどんな風に暮らしているのか、全くわからない。

ケンブリッジでさよならするとき、マリアさんは道のど真ん中でアルゼンチン式に私をぎゅっと抱きしめてキスをした。そういう挨拶の仕方に全然慣れていなかった私は固まってしまい、どうしてよいかわからなかったが、もう会えないのかな、と思ったら涙がぽろぽろとこぼれてしまった。

マリアさん、幸せな人生を送ってくれているといいな。





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Last updated  Oct 13, 2004 05:58:12 PM
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