正しい結果を生むこととは何かを知る
*************** 学習や仕事をしている限り進歩があります。それどころか、人生は日々進歩の積み重ねなのです。しかし、戸惑ったり焦ったりすることはありません。自分らしく進めばよいのです。意欲的に自分らしく日々進歩を重ねることへの想いを、週間記に書き綴っています。*************** お盆が過ぎますと夏が逝くのを感じます。例年通りクマゼミシャワーを浴びながらの夏でしたが、日々の過ごし方を変えた夏でもありました。これが私の働き方改革なのかもしれません。この年齢になって創造性が高まったような気分になっています。 今回のお勧めは、自分らしく生きることにつながる次の言葉です。◎自らの役割を演じきる◎ 名優仲代達矢は黒沢明監督に「俳優は年相応の役をやりなさい」と教えられたそうです。一般人の生き方としてこれを言い換えますと、無理に背伸びも遠慮もせず、自分に与えられた役割に自然にありのままに、そして一所懸命に取り組みなさい、ということになるでしょう。 自然にありのままに、というのはきわめてむずかしいことです。何をするにしても、結果や成果を意識したり、他者の評価を気にしたりする気持ちが湧いてくるものです。これを克服するには、取り組んでいることに集中し没頭することしかありません。これがまたむずかしい。これができる人は悟りの境地に達しているのかもしれません。 これからもどうぞ進歩の日々をお楽しみください。 ==============================◆正しい結果を生むこととは何かを知る◆ “正しいこと”と受け止められるものがあります。しかし、それはどんなことか、どんなものか、と突き詰めて考えてみますと、きわめて曖昧な表現だと言わざるをえません。先ず、一般的に“正しいこと”と受け止められているものをいくつか上げてみることにします。・事実に基づいている・科学的に認められている・社会的に認められている・社会規範や社会倫理に合致している・法律や条例に合致している・論理的に成立する・目的や基本方針に合致している・上記の各項目から論理的に導き出せるといったところでしょうか。 世の中には、こうした正しいことを貫いて思考し行動する人たちがいる一方、こうしたことを意識しながらも、少々逸脱して思考し行動する人たちもいます。理屈の上では、前者のほうが正しく思考し行動していると言えるのに、なぜ後者のような思考と行動を取る人たちが結構多いのでしょうか。その辺りのことを考え、いろいろと調べてみました。 結論は次の通りです。 「正しいことと、ある行為が正しい結果を生むこととは違う」 現実の世界で大切なことは、正しい結果を生むことです。正しい結果は進歩につながると受け止められるからです。正しいことから少々逸脱した行為が正しい結果を生むことは結構多いものです。一方、正しいことを正面から押し通しても、正しい結果を生まないことも多いのです。 こうしたことが起こるのには理由があります。色々なクレームに対応してきた私の経験もこの結論を裏付けています。クレームの発生がありますと、先ずは現場、現物、現実、現象をていねいに調査し、トラブルの原因が何であったかを客観的に明らかにします。この調査に基づいて相手に原因を説明して理解を求めます。しかし、相手はそれだけでは納得しないことがほとんどです。特に相手側にも問題が認められる場合には、科学的・客観的視点からの説明では納得してもらえないことが多いのです。こうした状況に陥った際に必要になるのが、相手の心理や感情、置かれている立場を掴むことです。このクレームを解決しようとするならば、科学的・客観的視点からの説明は一旦脇に置いて、相手の立場、心理、感情を適切に捉え、相手の気持ちをこちらに向ける必要があるのです。即ち、クレームの解決という正しい結果を生むために、正しい調査結果から少々逸脱(一旦脇に置く)して、相手の気持ちに共感を表明することで頑なさを和らげ、論理的な説明を受け入れることができる心を持ってもらう必要があるということです。 正しいことは、万人が納得できるものと受け止められがちですが、そうではありません。正しいことを納得してもらうためには、納得してほしい相手の立場、心理、感情を適切に把握し、正しいことを納得できる心を持ってもらうという行為が必要です。ある行為が正しい結果を生むとはこういうことなのです。 正しいことは決してベストだとは言えません。これを理解しない思い込みが、正しい結果を生むことに対する障壁となることが多いのです。社会にしろ組織にしろ、結論の成否や白黒が100%明確に決着することはありません。正しいことを徹底することは大切なことですが、正論で物事を進めようとしますと、多くの場合、相手の間違いをあぶり出すことに力が入るようになります。それが相手の聴く耳や受け入れる心を遠くへ押しやり、物事を進めることを困難にしてしまいます。 物事を進め、適切な解決を得るためには、正しいことを認識した上で、正しい結果を生み出すための思考と行動が取れるよう、日々努めることが大切だろうと感じています。 物事を前に進めることは進歩につながるはずですから、進歩を目指すのであれば、正しい結果を生むこととは何かを知ることが大切なのです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★サイト「経営改善で会社を元気に」に次のメッセージを掲載中です *考える力を高めるために http://kokenpat.cafe.coocan.jp/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆人生があなたに何かを求めている:心学からのヒント◆ 私たちの生き方は、心の在り方にも左右されます。これを追究することは生き方の向上につながります。心の在り方を追究する上でヒントになりそうな言葉を贈りますので、自己の現状と突き合わせてみて、少しの間だけでも想いを巡らしてみてください。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ あなたが人生に何かを求めているのではなく、人生があなたに何か を求めているのだ。それを知ることが大切だ。このようなことをフラ ンクルは言っていた。それは、天は我をして何かを為さしめようと している、ということにも通じる。この何かを感じ取る努力をする ことが天命に近づくということだ。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★東日本大震災からの復興支援にご協力をありがとうございました。*皆様からご協力いただきました支援金は、東日本大震災遺児育英資金 「もも・かき育英会」に寄付させていただきました。*震災から8年が過ぎましたが、復興には10年超が必要です。 これからも引き続き、同育英会には寄付を続けてまいります。 大島啓生 E-mail <hiro.oshima@nifty.com>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大島啓生 進歩の考房 主宰 認定NPO法人 産業人OBネット正会員 E-mail <hiro.oshima@nifty.com> URL <http://kokenpat.cafe.coocan.jp/> 神戸市垂水区桃山台5-7-7 郵便番号655-0854 TEL:078-755-2276 FAX:078-752-9097