確実に「軍靴の音」を聞いた軍事パレードだったのに。
凄かったですね~、中国の軍事パレード。あれ、どれくらいのお金を掛けたんでしょ。今朝のTV朝日「モーニングバード」でもさすがにこの件、とりあげていましたが、軍人さんの中に元・モデルもいるとか、習近平国家主席の前では40秒間、瞬きをしていけないのだとか、パレードの際、周辺住民は外出も禁じられ、地下鉄も閉鎖され、公衆トイレにはいるのも、いちいち名前と目的(?)をチェックされたとか・・そういう笑い話に終始し、最後に「まあ、大国なのだから、うまくやっていきましょうよ」と、なんとも空虚な結論でまとめていましたね。朝日新聞もタイトルは『中国、兵力30万人削減表明 戦勝70年「覇権唱えず」』で、『習主席は演説で「中国は永遠に覇権を唱えず、拡張を図らず、自らが経験した悲惨な 経験をほかの民族に押しつけることはしない」と平和発展を目指す姿勢を示し、約230万人の中国軍の 兵力を30万人削減すると言明した。国際社会に対して、「国連憲章を核心とする国際秩序を守っていくべきだ」 と述べた。』とまとめていましたっけ。まるで中国政府の広報誌いったいどこの国の新聞よ・・じゃないですか。233万の兵を抱える中国にとって、30万人の削減なんて、痛くもかゆくもない、おそらくハイテク化で必要なくなった人員の、都合のいい整理だろうし、「覇権唱えず」って、そりゃあ公の場で「これから侵略しますよ」という国家主席はいないでしょ。ほんと、なんとも呑気というか、良く言えば人がいいというか、およそ危機感なしの反応ですが、その彼らが、自衛隊員をほんの少し動きやすくしようとする法案に、「戦争法案だ」「軍靴の音が聞こえる」「戦争をする国になる」と大騒ぎし、国連憲章で当然の権利とされている集団的自衛権を、「持ってはならぬ」「違憲だ」・・とすぐにも日本が戦争を始めすかのように、なにがなんでも、阻止しようとするんですね。実際に軍靴の音をさんざん聞かされながら、他国のことは言葉通りに頭から信用し、我が国のこととなると、「抑止力のため」だといくら説いても聞く耳持たず、聞こえもしない「軍靴の音」が聞こえてくるらしく,挙句の果てに「徴兵制になる」って、荒唐無稽な発想にまで至る。自国の政府は信用しないくせに、よその国は簡単に信用しちゃう・・。ほんと、日本って不思議な国です。中国とうまくやっていかなければならないことは、これは当然です。しかしいくら今回、習主席が平和宣言しようと、現実はウイグルを弾圧し、南沙諸島にジワジワ基地を建設し、尖閣諸島も耽々と狙い、国内の報道を制限し、着々と軍備を巨大化させている国と向き合うには、あるいは戦後70年も経ながら、今頃になって「抗日戦勝」をスローガンに、大々的な軍事パレードをする国とうまくやっていくには、相当に強かな戦略を練らないと・・ということは、私達日本人は、改めて肝に銘じるべきだと思うんですね。感情や情緒で動くのではない、冷静で知的な戦略を望むばかりです。