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私のNゲージ考古学

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2024.10.22
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カテゴリ:グリーンマックス
郵便電車や荷物電車,牽引車といった車両は,単行運転も可能で編成を組んでも変化が付くという模型向きの題材と言えるでしょう。

本稿では,前編で郵便電車・荷物電車のうち,72系電車改造車と新性能電車のNゲージ製品を振り返り,後編で牽引車・配給電車を扱うこととします(クモヤのうち,検測車のNゲージ製品については​別稿​をご覧ください)。


クモユニ74形(0番台・100番台・200番台 計31両)

(科学教材社「Nゲージ」。クモユニ74のペーパーキットや,165系の型紙などが付属した)


(愛蔵版 鉄道模型考古学Nより,奄美屋のクモユニ74。下のキット状態はクモニ83)


(グリーンマックスカタログvol.7より,クモユニ74 100番台キット)


(グリーンマックスカタログvol.7より,クモユニ74 0番台キット。作例は房総地区に転じスカ色化された姿)

 1972年に科学教材社の「Nゲージ」でペーパー車体キットがありました。
 1977年にグリーンマックスから0番台・100番台のプラキットが発売され,翌年には奄美屋の金属キットも発売されています。
 プラ製完成品としては,マイクロエース(2006年・0番台・200番台湘南色,2010年・0番台湘南色。クモユ141とのセット,2015年・0番台スカ色)とカトー(2012年・0番台湘南色)から製品化されています。


クモニ83形(0番台・800番台 計51両)

(グリーンマックスカタログvol.7より,クモニ83 0番台キット)


(新・鉄道模型考古学N2より,しなのマイクロのクモニ83 800番台スカ色と湘南色)


(グリーンマックスカタログvol.9より,同社クモニ83キット改造のクモハ84)

 1978年にグリーンマックスから0番台のプラキットが発売され,同年には奄美屋の金属キットも発売されています。
 1981年,旧マイクロエースから800番台(湘南色・スカ色)が金属製完成品として発売されました。
 プラ製完成品としては,マイクロエース(2006年・800番台スカ色。雨樋が高い初期車,2013年・0番台スカ色,2021年・0番台湘南色)とカトー(2013年・800番台スカ色。雨樋が高い初期車,2016年・800番台スカ色。急行「アルプス」事業用車セット,2017年・800番台湘南色。雨樋が高い初期車)が製品化されています。
 なお,クモニ83形の改造車としては,鉄道総研の粘着試験車・クヤ497形(1両),JR時代に誕生した唯一の旧性能電車・クモハ84形(3両)といったユニークな電車がありますが,今のところプラ製品がないのが残念です。
 また,クモニ83形100番台は,80系一族のクモユニ81形からの編入車であり,割愛します。


クモユニ82形(0番台・50番台・800番台 計11両)

(グリーンマックスカタログvol.7より,クモユニ82 800番台キット)


(愛蔵版 鉄道模型考古学Nより,しなのマイクロのクモユニ82 800番台)

 1978年にグリーンマックスから800番台のプラキットが発売されました。
 1981年,旧マイクロエースから800番台(スカ色)が金属製完成品として発売されました。
 プラ製完成品としては,マイクロエース(2006年・800番台スカ色,2013年・0番台スカ色,2015年・50番台湘南色)とカトー(2015年・800番台スカ色)から製品化されています。


クモハユ74形(3両)

(グリーンマックスカタログvol.9より,同社63系キット改造のクモハユ74)

 72系の面影を強く残すクモハユ74形は,マイクロエースから2015年に製品化されています(クモユニ74形3両とあわせた4両セット)。


クモユ141(10両)

(愛蔵版 鉄道模型考古学Nより,しなのマイクロのクモユ141)

 1980年にしなのマイクロ改めマイクロクスから金属製完成品が発売されました。
 2010年にはマイクロエースからプラ製完成品がクモユニ74とのセットで発売されており,2021年には単品で発売されています。


クモニ143(8両)

(愛蔵版 鉄道模型考古学Nより,しなのマイクロのクモニ143)


(RM MODELS194号より,カトーのクモニ143をクモヤ143・クモヤ90風に塗り替えた限定品)

 1980年にしなのマイクロから金属製完成品が発売されました。
 1982年にはカトーからプラ製完成品が発売され,さらに,2014年にはトミーテックから鉄道コレクション20弾で製品化されています。 
 特に,カトー製品は,1985年に,スカ色タイプ,身延線色タイプ(クモユニ143のイメージ),飯田線色タイプ(クモユニ147のイメージ),さらには事業用車タイプ(青・茶。ショールーム限定発売であり,それぞれクモヤ143・クモヤ90形100・200番台のイメージか)といったカラーバリエーションが発売されていたのがユニークです。
 なお,改造車の123系0番台(6両)は,以前​別稿​で述べたとおりです。
 また,123系に改造されなかった2両は,外観はほとんどそのままに,クモヤ143形50番台となっており,マイクロエース(2008年),鉄道コレクションNewdays KIOSKオリジナル第1弾(2019年),同第3弾(2020年)で製品化されています。クモニ143を発売していないのに,クモヤ143形50番台を発売するのは,いかにもマイクロエースらしいですね。


クモユニ143(4両)
 身延線色・湘南色・スカ色と実車が変遷している郵便荷物電車であり,模型でもカラーバリエーションが豊富に展開されています。
 ウイン(2000年・3色),マイクロエース(2008年・スカ色,2011年・JAM限定セット3色),鉄道コレクション20弾(2014年・身延線色),同Newdays KIOSKオリジナル第1弾(2019年・スカ色),同第4弾(2021年・身延線色)から発売されています。


クモユ143(3両)
 鉄道郵便の廃止に伴い,短命に終わりました。
 RM MODELS193号(2011年)では,「残るはクモユ143ですが,3輌がわずか4年この世に存在しただけの極めて短命,色も湘南色のみで化けないとあっては,なかなか難しいでしょうか。」とありましたが,鉄道コレクション20弾(2014年)のシークレットとして製品化されています。


クモユニ147(5両)
 119系と同じ飯田線カラーの郵便荷物電車です。なお,改造車の123系40番台(5両)は,以前​別稿​で述べたとおりです。
 ウイン(2000年),マイクロエース(2008年),鉄道コレクション20弾(2014年),カトー(2018年)から発売されています。


<主な参考文献>
鉄道ファン1996年1月号,2005年3月号
愛蔵版 鉄道模型考古学N
新・鉄道模型考古学N2
RM MODELS 192~194号





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最終更新日  2024.10.22 22:08:58
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