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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2006年09月06日
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カテゴリ:第一章 061 ~ 122 話
.
 晴れ 太陽の日差しが痛いくらいに肌を刺す。
 歩く地面の遠い先では、蜃気楼のようなもやもやが見える。
 3人はいつしか森を抜け、開けた荒野にも似た場所を歩いていた。

こういち
  「この辺りからは、日陰を拾いながらしっかりと休養し、水分も取りながら進もう。」

ゆうすけ
  「熱射病になり兼ねないからな。」

利江
  「帽子ひとつでずいぶんと違うのね・・・・。
   やっぱり備えはきちんとしないとってことね。
   でも、さすがにしんどい・・・・。」

 数本の木々が立ち並ぶ場所にくると、3人は日陰に腰を下ろし、しばし休養を取る。
 リュックからデカイソフトケースに入った水袋を持ち出し、
 二人の水筒に注ぎ足すこういち。

ゆうすけ
  「ピッタリに無くなったな。」

利江
  「無くなると困るじゃない・・・・・、それにピッタリって?」

ゆうすけ
  「もうすぐ最初の目的地に着くからさ。
   あとは水筒内の分で大丈夫ってこと。」

利江
  「最初の目的地・・・?」

こういち
  「そっ、大少林寺さ。」

 そのとき3人の視界には、蜃気楼のモヤよりはこちらに近いところを歩く3人の男の姿が。

ゆうすけ
  「あれ? あいつさっきのなんてったっけ? そ、チュンホーじゃないか♪」

利江
  「本当だ。。。 私達、いつのまにか抜いてきちゃったみたいね。」

ゆうすけ
  「寄り道してたんだろうぜ、2人増えてるから。」


こういち
  「おぃおぃ、こんなところからもう現れるのかよ・・・・・」


利江
  「えっ?」

 すると、チュンホー他2名の歩く路上に、3人の黒装束の男が道を塞ぐように現れた。

利江
  「と、盗賊?」

こういち
  「いや違う。 入山試合だ。」


 行く手を遮った3人に気づいたチュンホー他2人、それを見て足を止めた。

チュンホー
  「私は大少林寺のものだ。 そして・・・・」

チュンホーと一緒の男1
  「総本山を目指す 侯 玉穂(こうぎょくすい)と申す。」

チュンホーと一緒の男2
  「同じく 候 玲訓(こうれいくん)と申す。」

チュンホー
  「盗賊に類する目的ならば、悪いことは言わない、そこを退くことだ。」

黒装束-1
  「ならば目的通りだ。」

黒装束-2
  「我ら、黒流拳を習得する者。」

黒装束頭
  「総本山、入山試合を所望する。」

チュンホー
  「くっ、入山試合か・・・・」

チュンホーと一緒の男1 改め 侯 玉穂(こうぎょくすい)
  「入山試合とな。」

チュンホーと一緒の男2 改め 候 玲訓(こうれいくん)
  「あい分かった、心して掛かって参れ。」

 紐で結わった背中の荷物を脇に置き、手に持っていた1mくらいのアルミ材?のような棒
 だけを持ち、侯 玉穂(こうぎょくすい)と、候 玲訓(こうれいくん)は黒装束の3人の
 前に立った。

 チュンホーは 侯 玉穂(こうぎょくすい)から入山証と呼ばれている[金色の札]きらきら
 預かると、二人の前方に立ち、

チュンホー
  「ここにあるが [入山証]きらきら だ。 立会人チュンホーが預かる。」


 黒装束の3人にそれをかざす。
 黒装束頭が黙ってうなづいた。
 チュンホーは [入山証]きらきら を懐に収め、2人の後方に下がる。


利江
  「何が始まるの?」

ゆうすけ
  「総本山へは [入山証]きらきら がないと入れないのさ。
   入山試合ってのは、その [入山証]きらきら が無い人が入山したいならば、持っている人を
   倒して手にするってことになっているらしい。」

利江
  「じゃぁ、あれって・・・・・」

こういち
  「お互い承知の上でってことさ。
   総本山は限られた人だけに入山が許されるんだけど、
   それも実力主義ってやつだね。 弱者はたどり着けないしくみになっている。
   つえーやつしか行けないところさ。」

利江
  「すると、こういち君もあんな札? 持ってるの?」

こういち
  「うん、おいらのは一枚しかない赤いやつね ^ ^ 」


 黒装束の男達は、脇差の剣を抜いた。
 侯 玉穂(こうぎょくすい)と、候 玲訓(こうれいくん)はアルミ材?のような棒を
 前にかざした。 すると、

 シャキーーン  シャキーーン

 とその一端の柄が音と共に突然伸びた。

 侯 玉穂(こうぎょくすい)
  「広州明冥道(こうしゅうみんめいどう)候流(こうりゅう)、参る。」

 二人は、手に持つ伸びた棒を頭上でくるくると回した後、片手で右下に据えて身構えた。

 黒装束3人、剣を振りかざし襲いかかったっ


 うぉーーりゃーー

 キーン キーン キンキンキーン


 剣を棒で受け、払いと、金属が弾ける音が響き渡る。




利江
  「こういち君は赤なのね。」

こういち
  「あの金色を持っている人達は大変なんだよ。 名誉なだけにね。」

ゆうすけ
  「おれも入山試合の場には初めて遭遇するけど、あのチュンホーって・・・・」

こういち
  「あのチュンホーは案内人、兼立会い人ってことだ。
    [金の札]きらきら を持って入山すると、次回まではその流派が総本山に登録されるんだ。
   道場を持っている人は、それが宣伝になる。

   で、チュンホーみたいに次回開催のときに大少林寺の人が迎えに行くんだね。
   その時に、登録した流派と合致しないと無効になってしまうんだ。
   だから、道場荒らしでゲットしても当然盗んでもダメ。

   で、お迎えに行った後から奪い合う試合が有効になるんだ。
   その結果を見届けるのが立会人の役目って訳け。」


利江
  「なんで大少林寺の人が迎えに行くの?」

こういち
  「招待している側だからだよ。 というより開催している側か。。。」

利江・ゆうすけ
  『ふぅ~ん。。。』



 候流(こうりゅう)の二人は棒の中央を握り、両端を自在に使って剣をはたき、
 交わし、そして相手の肩、脇に打撃を加える。

 時折、端を持って棒を長く使って大きく振り回し、相手を後方へ追いやる。

 一端下がった黒装束の3人は、腰に刺したもう一つの剣を持ち、両手で構えた。
 そして2人が 侯 玉穂(こうぎょくすい)に、
 残りの一人が 候 玲訓(こうれいくん)と対じした。

 3人の6刀剣が候流(こうりゅう)の二人に襲い掛かる。

                     キン キン キンキンキーン
 2人を相手にする 侯 玉穂(こうぎょくすい)、今度は防戦一方。
 めまぐるしく棒を回転させ、精一杯剣を払っている。

 一方の一人を相手にしている 候 玲訓(こうれいくん)、剣を避けながら、
 時折相手に打撃を加えている。

           キン キン ドス★ ドス★

黒装束-1
  「ぐわっ




                             -つづく-




第97話  総本山への道中 その7 へ
 (おじちゃんかよ・・・・)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月14日 15時17分03秒
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