■ ドラマ　永久の彼方へ

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クンナ
　　「接近戦では、ヌンチャクに武がある・・・・」
スンチャ
　　「木棒の両端では長くて受けの小回りがやや利かず・・・・か。」

　数歩下がった師範。
　息を整え、木棒を再び体の回りで回し始めた。
　そして今度は師範から打って出たっ！

　「ハァーーィ、ハィハィっ」
　　　　ビューー　カン　カン　カンカン　サッ

　木棒のリーチを生かした攻撃。李はヌンチャクで当てて避けるのが精一杯。
　時折師範の懐に入るステップを見せるも、それを許さない師範木棒の舞。

　ヌンチャクで避け、身を屈めたり、体を後ろに、横に回転と、スキを伺いながら
　避け続ける李。

　突然、師範の持つ木棒から ジャリジャリ と金属音がしたかと思うと、
　師範は木棒の一端を握り、最大リーチで李を真上からの軌道で打ちに行くっ

　李は避け切れないと見て、ヌンチャクを横一文字に広げてクサリの部分でそれを
　頭上で止めに行ったが・・・・

　チャリっ　ドスっ★

スンチャ
　　「うわっ！」
クンナ
　　「うぉっ！」

　李は予想外の打撃を受けて、数歩後ろによろけて片ひざを付いた。

　　　　　シャリン　ヒュンヒュンヒュン　ヒュンヒュン　シャリン

　師範は木棒を体に引き寄せた後、回してリズムを作る。
　そして止まって構えた時に、

スンチャ
　　「あれは三節棍だっ！」

クンナ
　　「長く木棒のまま戦うことで、李の受けは棒として反応する。
　　　まさか三節棍とは思わないってことだ・・・・。」
チュウラン
　　「やはり。。。」
ゆうすけ
　　「チュウランは知ってたの？」
チュウラン
　　「チュウラン、三節棍使う。　音の違いと節の切れ目見えてた。」

　李に取り、大きなダメージを受けた一撃となった。
　大きな弧を描いた三節棍の真ん中の棍を止めに行った李。
　その弧が、李が受けたことで先端は急に小さい弧に変わり、力が増したのだ。
　その先端が、脊髄（せきずい）直撃となってしまった。

　痛みをこらえる李。
　歯を食いしばりながらヌンチャクを持ち直し、立ち上がって再び構えた。

　そして師範に挑む李。
　「アチョーーーっ」

　カンカンカンカン　カンカン　カンカンカン

　三節棍とヌンチャクが激しくぶつかり合う。

クンナ
　　「師範も今度は小回りが利くと見えて、接近戦でも見劣りしなくなった。」

　カンカン　ビュっ　ビュッ

　李の攻撃のリズムが変わってきた。
　ヌンチャクで打って出たかと思うと、左足を軸に右足の蹴りを多様し始めた。

　時折師範の顔面を襲う李の蹴り。　膝から真っ直ぐに伸びて来る。
　師範はそれを肘で叩いてしのぐも、その立ち足のまま、右足がボクシングの
　ジャブの様に連続で蹴りに来るっ！

　右手で三節棍を握り、左手一本でそれをしのぐ師範だが、

　ガシっ★　　ガシっ★

師範
　　（くっ・・・・）

　いくつかの蹴りを受けてしまう。

　一歩引いた師範。
　再び三節棍を回してリズムを作るとそのまま李に向かう。　

　カンカン　ビュっ　ビュッ

　師範は李から繰り出される素早い蹴りを避けては受け流しを繰り返す。
　そして李が再び左足を軸にした瞬間、
　三節棒を後ろから回して李の側面に攻撃を加えた。

　李の蹴りをギリギリのところで交わした師範、

　ドスっ★

　三節棍が李にヒットし、続けざま
　李の右手に持つヌンチャクに三節棍をたくみに絡め、

　ガシっ★

　一撃を食らうも、ヌンチャクを李の手から奪い取ってしまったっ！

　ジャリン

　ピョンと後退し奪ったヌンチャクを握り、後ろに置き捨てる師範。
　李は、素手を覚悟し数歩下がって形を作って［気］を込める。

　それを見た師範、自分の持つ三節棍も横に投げ捨て、同様に形を作り、
　［気］を込め始めた。

スンチャ
　　「師範は、素手の勝負に作戦を変えたぞっ」
クンナ
　　「優勢が二転三転とめまぐるしく変わり相手も即対応していたが、
　　　これで持ち前の技の勝負になったな。」
利江
　　「師範さん、有利だったのに・・・・」
チュウラン
　　「離れていれば有利、が、李は一つ二つ受ければ接近戦に持ち込める。
　　　あそこまでの接近戦では三節棍は持つ手が不自由、僅差の相手との戦い不利。」
利江
　　「じゃ、紳士にって訳でもなかったのね。」
クンナ
　　「両方だろう。理由は。。。」

　アチャーーーっ

　李は捨て身で師範に挑む。

　ハィっ　ハっハっ　ハィーーっ！
　　　　バシっ　バシバシっ　ガシっ

　拳と蹴り、肘打ちのもの凄い応酬っ

　アチャ　オチャチャチャーーーっ
　　　　バシっ　ガシッガシガシっ

　剛の北方クンフー、柔の少林拳という構図だ。
　一撃一撃に重みを置く李の拳、
　それを腕を曲げ、体をねじりながら受け流し、さっと引いては止めては打ちに出る師範。

　その師範の一撃にも重みがあり、李もしっかりと避け、腕を当てと交わす。
　だが、

　ドスっ★　ズゴっ★

　師範の拳が少しずつヒットし始めていた。
　アチャーーーっ

　李は走り込んでの飛び蹴りに行くっ
　師範は左に身を交わし、左手で相手の蹴りを叩く。

　が、着地後の李の動きが素早いっ
　すぐ様着地後に今度はスリ足で師範に近寄り、低い後ろ蹴り、師範が避けた方に
　すぐに体を寄せて裏拳から肘打ち、
　後ろ向きのまま右足を［れ］の字の様に蹴り上げ、師範の金的を打ち抜きに来たっ！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　－つづく－




第113話　総本山対極試合　析vs侯　へ
　（相変わらずなんじゃな）




　　※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

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