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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2017年12月13日
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バンチューロー
  「シュ シュ、ハッ ハッ! シュシュ シュシュシュ ハッハッハッ!
     シュシュシュ シュシュ ハッ ハッ! ハッハッハッ!」

 そして、
  『 ハィヤーーっ!

 宙に体を浮かせ、気合の入った渾身の強烈な顔面へのハイキックがさく裂したっ!
                        ズゴ★   だが、
    ピシっどくろ  ぐわっ

 妙な音と共に、蹴りぬいた姿勢のままリングに落下し、もんどり打って転げるバンチ
 ューローの姿が!

 見るものすべてが、『な、何が起きた??』という顔で転げたバンチューローに視線
 を送る。 バンチューローは蹴りぬいた足を、抱えて苦しそうだった。

 まったく微動だにしていなかったこの男の口から、

ザウバー
  「誰か、運び出してやってくれ。」

 『えっ?』 と誰もが声の主を見つめたまま動けない。

バンチューロー
  「お、折れた・・・みたいだ・・・」

 そのこぼれた声を聴き、

ジム男 3
  「誰か、担ぎ出してくれ。」

 門下生に指示を出した後、ザウバーを睨む ジム男 3。
 ザウバーは、『おりゃ、なんもしてねーぜ』と言わんばかりに、両手を下から上に向
 けたポーズだ。

 3人の門下生がバンチューローをリングから降ろすのを見て、

ジム男 3
  「なんてヤローだ・・・。 階級の違いだけではなさそうだな・・・。」
ザウバー
  「悪かったな、歩いて帰れないのがオレじゃなくなっちまってよ。」
ジム男 3
  「ムエタイの体験、まだ物足りんだろ。」
ザウバー
  「あぁ、見学と変わらねぇ。」
ジム男 3
  「いいだろ。 おれが相手してやる。」
ザウバー
  「だから最初っからそぅ言っただろうに。」

 『ざわざわざわ』

 その言葉を聞いて、ジム内の門下生がざわめきたった。

ジム男 3
  「ちっ、おれがリングに上がるからには、それ相当な覚悟をしてくれ。」
ザウバー
  「そいつぁ~楽しみだ。」

 ジム男 3 がシャツを脱ぎ、リングに上がった。

ジム男 3
  「現役は去った。だがチャンプのベルトを返還しまだ間もない身。 さっきの様に
   はいかないと思え。」
ザウバー
  「脳書きはいい。 早くやろうぜ。」

峨眉拳 棲 陽江(す ようこう)
  「今回はこの人アルね。」
ゾルダ
  「他にはいねーみたいだし。 こいつだろ。」

ジム男 3
  「鳴らせ。」
            ベルカーーン

 ゴングの音がジムに鳴り響いた。


  ~
    ~

スペック-3戦闘員 キジュロ
  「ジュリジュル、チキしょー! おいてけぼりとは・・・薄情なやつらだぜ・・・。
   オレ様は何してたんだっけかよ。 こういちに会う前だ・・・」

 独り、とぼとぼと肩を落として土手沿いを歩いていた・・・。

 独りさまようキジュロ。
 しばらく歩いた土手沿いに、岩が崩れた姿に続き巨大な洞穴のような入り口を見つ
 けた。

 そして、

スペック-3戦闘員 キジュロ
  「ん・・・?
   慙愧(ざんき)と ゲルヴァンツ じゃねーか・・・。」

 倒れている二人に近寄り、肩を掴んで体を仰向けにするも、

スペック-3戦闘員 キジュロ
  「二人とも逝っちまってるか・・・。
   そうだ、オレは洞穴に向かってたんだ。 あるじゃねーか、目の前によ。」

 二人から手を離し、顔を向けていた洞穴に向かって立ち上がり歩を進め出した。


  ~
    ~

[近衛軍長 補佐]スウラン
  「なぁ・・・。」
[近衛軍長]チーラン
  「どした?」
[近衛軍長 補佐]スウラン
  「ちょっと思ったあるけど、あの『エル』『ラニ』って、我らと同じ種族な。」
[近衛軍長]チーラン
  「あぁ。 それがどうした?」
[近衛軍長 補佐]スウラン
  「なら、ここにいつでも入れるあるよね?」
[竹林総元帥]チュウラン
  「そうだ。」
[近衛軍長 補佐]スウラン
  「そしたら、急にここに現れても不思議ないある・・・」

ゆうすけ
  「確かにな。 だが不思議な事に、風持ちに『早く開けろ』と言ってたぜ、
   さっき・・・。」
[神霊巫女]利江
  「変ね・・・」
ゆうすけ
  「こういちだけは入れるかもしんねーけど、他の風持ちさん達はシュナイケルを除
   いて入れないと思うんだ。」
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「そう、私も入り方なんて知りませんよ。」
ゆうすけ
  「もしかしたら入り方を忘れてんぢゃねぇのかな・・・」
[近衛軍長 補佐]スウラン
  「忘れた・・・?」
[神霊巫女]マーシャ(南 志津)
  「時間、月日というより年数が膨大に空いてますから・・・」
ゆうすけ
  「それか、赤炎山の入り口しか知らなくて、今は現れてないから入れない・・・とか。
   チュウラン、次の満月はいつ?」

 チュウランが近衛兵に顔を向けた。

近衛兵
  「あと12日後です。」
[竹林総元帥]チュウラン
  「だそうだ。」
[近衛軍長]チーラン
  「被るか・・・。」
[神霊巫女]マーシャ(南 志津)
  「ミカールが攻め込むであろう予想の期間ね。」
ゆうすけ
  「だな。 まぁここを攻め込む姿を『エル』『ラニ』のヤツら2人に見せるかっ
   て話もある。 満月よりも前か後ろに普通ズラすだろうな。」
[神霊巫女]利江
  「避けて・・・。」
ゆうすけ
  「ミカールは満月を外すさ。 攻め込む[ゾイル]の数を計算してみようか。 
   陽江(ようこう)に助け出されたあの日、おれが捕らわれていた場所の地下に、
   かなり広いスペースがあった。暗くてしっかりと見えなかったが、そこに[ゾイ
   ル]の生産装置があったと仮定する。

   空間容積からすると・・・小スペースタイプのカプセル式を置いたなら、、、ん~、
   そうだな、およそ7500~8,500体を造れる数を置けそう。
   今製造している最新式のクローン製造装置なら、3~4日で一体。
     ●短く見て3日。
   つまり3日で7500~8,500体を造れる事になる。
     ●多目に見て 約 10,000体/3日。

   満月の前ならおよそ30,000体、後だと50,000~60,000体を従えて向かってくる
   事に。もし、1ケ月後だと約90,000体。 それプラス残って持ち帰った数だね。」

[近衛軍長]チーラン
  「ゆうすけ、すげっ」
ゆうすけ
  「やつらは資金を持っている。 なら最新式ので計算は大きく外れないはずさ。」

[神霊巫女]マーシャ(南 志津)
  「なぜクローンと?」
ゆうすけ
  「ここに連れてきた数の[ゾイル]、普段からやつらの拠点で生活しているように
   見えなかったからさ。 捕らわれていた施設ではそいつらの生活感は "0" 全く無
   かった。 すなわち、突然作られたとみていい。
   福ノ島での出来事もここ最近の出来事。過去の事件の歴史が無さすぎる事からも
   ね。」
[近衛軍長 補佐]スウラン
  「さっすがゆうすけ~☆」
ゆうすけ
  「それにあの数、その全てに Spec 施術をしていたら資金が豊富にあっても膨大な
   金額になる。 コピーしたと考える方が自然な流れなのさ。」

[竹林総元帥]チュウラン
  「1ケ月後だと約90,000体・・・、今回のが・・・」
ゆうすけ
  「姉さんの話では、Spec-01 とほぼ同数と。 だから50,000体超えかな。」
[近衛軍長]チーラン
  「倍近く・・・」


  ~
    ~







                              -つづく-


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 (文句あっか?)



  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月10日 13時37分41秒
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