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テーマ:ドラマ大好き(3834)
カテゴリ:テレビ
日曜劇場「半沢直樹」を見終えた。 1stシーズンは見ていなくて、今回の2ndシーズンで特別総集編を見て見始めた。大ぶりな激しく臭い芝居は大映テレビのものと思ったけれど、大映テレビはないので違ったのかなぁ。それはさておき、歌舞伎役者も出ていたので、歌舞伎の大仰な芝居ということもできるのかもしれない。 なかなか力の入った演技もドラマの熱量からして、力が入りすぎたところも感じられたが、役者がその力に負けることなく制御された中で存分に暴れて見せた技量は高く評価されていいと思う。ドラマだからありえる、現実にはありえない内容もドラマの勢いや見入ってしまうことにより納得してきたが、本日最終回の大団円、現実ではありえないと思えたところがいくつも目に付いた。 一番は全国放送での政府に債権放棄を告げる場に中野渡頭取が出席しない点。次長である半沢が説明をしたとしても頭取や役員が出席しないというのはありえない。 次いで、国土交通大臣であった白井議員が進政党を抜けて無所属になるという点。なんらかの責任を取って(例えば今回の会見の混乱の責任など)大臣辞任ということはあっても、無所属になるということはない。本人はなんら不正をしたわけでなく、ある意味正義を貫いたのだから、なおさら。でも、本人が望んで離党したとするならば、致し方ないけれど。 三つ目は大和田の辞職。中野渡頭取はこれまでの不始末の責任をとって辞任はやむを得ないけれど、そのあと会長や相談役などにつくんだろうし、行内融和のために残してきた大和田が銀行を去るということはありえないのでは、半沢が銀行に残ったとしても半沢を助ける人間がいなくなる。上司として助ける人間がいなくなる。好敵手である、嫌っていてもこと銀行のことにおいては手を結ぶ。そのことは半沢の親父の会社の融資を止めた件について、銀行員なら当然といってのけるところからも明らか。大和田は自身の出世のためだけでなく是々非々でことにあたる男だから。 善悪がはっきりしているほど見ているものはわかりやすくていいんだけれど、正義が銀行だけにあるという描き方は古い気がする。今の時代、みんなが正義を振りかざしている。みんなが自分が正しいと思っている。だからこそ、衝突する。 興味深く、大いに楽しめた作品であるが、正義と正義がぶつかる。そんなところまで描けたら、「半沢直樹」は現代の物語になりえたと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.27 23:48:34
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