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2022.03.30
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カテゴリ:お薦め映画

(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS

2022 第94回アカデミー賞授賞式が終わった。

一部では作品賞受賞が噂されていた「ベルファスト」でなく「コーダ あいのうた」が栄冠に輝いた。日本では7月公開予定の「リコリス・ピザ」以外の9作品を見たけれど、「ウエスト・サイド・ストーリー」を超える感銘を受けた作品はなかった。それゆえ、私が選ぶのであれば「ウエスト・サイド・ストーリー」が作品賞である。ただ、ノミネートを逃した作品も含めれば、主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞としてノミネートされていた「愛すべき夫妻の秘密」が最も印象的で衝撃的で感動した作品であるので最優秀作品賞としたい。なぜ「愛すべき夫妻の秘密」が作品賞としてノミネートされなかったのだろうか。この映画は1950年代の人気テレビ番組「アイ・ラブ・ルーシー」で主人公のリカード夫妻を演じたルシル・ボールとデジ・アーナズの日常を描いた実話ネタドラマである。夫婦生活の裏表、ハリウッドの裏側を描き、テレビ番組「アイ・ラブ・ルーシー」の危機迫るクライマックスにとても感銘を受け、作品賞はこれだと思えた。アメリカのショー・ビジネスの舞台裏を描く内容が気に入らなかったのか。あるいはハリウッドの現実はもっとシビアなのか。ノミネートされなかったのは残念である。

さて、作品賞であるが、映画館で見たのは「ベルファスト」「コーダ あいのうた」「ドライブ・マイ・カー」「ドリームプラン」「ナイトメア・アリー」「ウエスト・サイド・ストーリー」の6本、あと3本はネット配信で鑑賞、「リコリス・ピザ」は未見である。

「パワー・オブ・ザ・ドッグ」は退屈なので一度途中で見ることをやめた。その数日後、その途中から最後まで見たけれど、映画館で見ていないせいなのか、この作品の良さがわからない。「ドント・ルック・アップ」は終わりよければすべて良いの真逆。惨憺たる結末と陳腐な終わり方。中盤のコメディかとも思える展開に食傷した。「DUNE/デューン砂の惑星」は壮大なる序章という感じで、作品としてなんだかなぁ。「ナイトメア・アリー」は鑑賞後、リメイク作品だと知った。1946年当時であれば恐怖にあおられ現実味ある内容に震えおののいたのかもしれないけれど、作品賞としてはノミネートされたことも不思議に思う。「ベルファスト」は監督ケネス・ブラナーが幼少期の思い出を映画にしただけ。「ドリームプラン」は二人のプロテニスプレーヤーを育て上げた家長としての父親のドラマとしてよくできていた。しかし、あまりに専制君主的なので気分のいいものではなかったところが多々あった。娘たちの描き方に物足りなさも感じた。「ドライブ・マイ・カー」は映画館で見ないとこの感触は味わえないと思える作品である。映画は監督のものということを思い起こさせる作品である。長尺な作品ゆえ、映画館で見てこそわかる音がある。「ウエスト・サイド・ストーリー」はうまくアレンジを加えたリメイク作品。見る前は否定的であったが、見た時の感動はひとしお。人種間の争いや1950年代のアメリカを見事に再現していていうことなし。惜しむ点は、オリジナルを超えられなかったところかな。とても素晴らしい作品だけれど、オリジナルでジョージ・チャキリスというスターを生み出し。輝くばかりの10代のナタリー・ウッドを出演させ、リチャード・ベイマーとナタリー・ウッドの出会いのシーン、また二人による“Tonight”の歌唱は妙味。このリメイク作ではオリジナル同様、素晴らしいダンス・歌が披露されるがキャストに個性、スター性が足りなかったと思える。役者にスターを必要としないスピルバーグだと思えば、致し方ないことなのか…。

さて、作品賞を獲った「コーダ あいのうた」である。この作品はフランス映画「エール!」のリメイクである。いろいろとアレンジされていて、オリジナルより話が分かりやすくなっている。しかし、私はオリジナルの方が好きだしより良い作品だと思っている。オリジナルのフランス映画「エール!」だが、原題は“La famille Beller”(ベリエ一家)である。聾啞者家族の話であるが、一般の家庭のように日常を描き、喜怒哀楽悲喜こもごもを見せてくれる。健常者との通話にコーダである娘が仲介役として夫婦の性生活に関する病院相談にも十代の娘が同行、音が聞こえない夫婦だから日中、とんでもなく大音を出しながら夫婦が交わったりしている。そんなおかしみを入れながら学校生活、農業問題、地域政治と多岐にわたる問題を描き、家族の絆、一体感が表現される。とても素晴らしい作品である。「コーダ あいのうた」はこの「エール!」を素材として、コーダに集中して改変された物語であり、その問題点が漁業での操業でポイントとなっている。その漁業の操業では見ていて違和感をもったけれど、現実にはありえない設定ではなかったかと思う。そしてそれが問題化される。感動的な映画ではあったけれど、オリジナルの方が良作に思えるし、スターは出なかったにせよ「ウエスト・サイド・ストーリー」は大きな感動を与えてくれた。ゆえに私は「ウエスト・サイド・ストーリー」が作品賞だと思う。

 

主演男優賞は「マクベス」を見ていないのでデンゼル・ワシントンの良さがわからいけれど、ベネディクト・カンバーバッチも、アンドリュー・ガーフィールドも、賞に値すると思えず、ウィル・スミスはあまりに高圧的な父親像に反発を感じて嫌だったので、ハビエル・バルデムが選ばれてほしかった。

主演女優賞は文句なしジェシカ・チャスティン。彼女が演じた本人にしか思えない、見えなかったことに感服。

助演男優賞はピンとこない人ばかりだったが、トロイ・コッツァーはオリジナルのフランス映画の俳優が演じているのではないかと思えたくらいとてもよく似ていた。あっぱれである。

助演女優賞は「ウエスト・サイド・ストーリー」のアリアナ・デボーズが獲得した。しかし、私は「ドリームプラン」のアーンジャニュー・エリスに受賞してほしかった。父権をひけらかす夫に対し、妻としての教示をとくとくと述べ抗弁した姿が素晴らしく感動的で助演女優賞を与えたかった。この夫に対し抗弁する妻の壮健さは「愛すべき夫妻の秘密」のルシル・ボール(ニコール・キッドマン)。「ベルファスト」の母さん(カトリーナ・バルフ)にも見られた。みんな、とても素敵だ。

監督賞はジョーン・カンピオンであったが、私にはまったくわからない。「パワー・オブ・ザ・ドッグ」の魅力、素敵さ、素晴らしさがわからない。監督賞は濵口竜介であるべきであった。3時間に及ぶ長編を、車を運転するドラマを作った。そして、言語を超えた演劇を表現した演出といい、過去例を見ない演出・監督術として評価されるべきであると思える。ただ、結末まで見て観客は理解するであろう主人公家福が妻の不貞を見ないふりをした心持。それがわかる観客ははたしてどれほどいるだろうか。私は理解した。理解したが、それが正解かはわからない。

国際長編映画賞は「ドライブ・マイ・カー」です。他の作品は見ていないので比較できませんが、選ばれてよかった。

長編アニメ映画賞は「ミラベルと魔法だらけの家」です。他の作品は見ていないので比較できませんが、選ばれてよかった。

脚色賞はオリジナルを理解しやすいようにアレンジした「コーダ あいのうた」が獲った。「ドライブ・マイ・カー」でもよかったと思うけど。

脚本賞は「ベルファスト」。納得はする。

撮影賞、美術賞、音響賞、編集賞、作曲賞は「DUNE/デューン砂の惑星」であった。壮大な序章であるだけに仕方ないか。

他の賞は割愛させていただく。






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最終更新日  2022.03.30 21:54:26
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