テーマ:京都。(6081)
カテゴリ:愛読書
昨日の紅葉は
姫路の白鷺城だったんですが・・・ 京都で私の好きな紅葉をお話ししますね 「平家物語」にはたくさんの恋の話があります まぁ・・・仏教思想が色濃いので結ばれるっていうのは・・・ないです とは言え、私に言わせれば、これらの話は 蓮の上の願いで極楽浄土で結ばれると思うものですね 時代の流れに翻弄されてしまった人間の他力本願にみようとする一つの希望でもあります・・・ 読み手にはきっとあの世で結ばれているのだろうという哀しいながらも信じたいような話が多いですね・・・ えっ??私?・・・ 単純な女ですから根拠なく結ばれてるって信じています( ^∀^) さて始めますw 『平家物語』の巻10(諸本によって多少違う)に「横笛」という件があります 彼女は建礼門院に仕える雑仕女でした。(下働きのようは雑用をする下級の女官です) この彼女が横笛です。この横笛の前に現れたのが斉藤時頼という若者だったのですが、彼は 建礼門院のお兄さんの平重盛に仕えており、13歳の時から滝口を名乗り建礼門院や高倉帝の警固の役をしていたのです。それで横笛と出会い、その姿を見染めたんだって物語りはいっています。 当時の身分違いの恋だったんです・・・ 時頼の父は横笛との恋を諌めました。 この時、時頼は19歳・・・ 今なら考えもつかないでしょうが、彼は 「・・・人間などはいつ死ぬかわからない。長生きしたところで7、80、そのうち若盛りはわずか20年くらいだ。この夢幻の世を醜い女と一緒に過ごしたとて何がよかろう・・・」 って言ったんだとか・・・要は好きな女と過ごしたいってことよ・・・ だけど、それは叶わぬ事だって知っていたんだよね・・・だからさっさと嵯峨野で(その今で言う滝口寺)仏門に入っちゃったの それまで二人で恋を育んでいたのにねぇ・・・ (作り話だけではない話よ・・・) それを聞いて横笛は・・・悲しんだの 彼に会いに行くんだけど 会ってはくれないのよ・・・修行の妨げになるっていうんだけど、横笛は辛かったと思う 山深み思い入りぬる柴の戸の まことの道に我を導け (私もともに仏の道に歩ませて欲しい) と、こんな歌を指を切った血で傍らの石に書きつけて去っていったの・・・ 彼女は奈良の尼寺にいって尼さんになるのだけど(自殺したって説もある) この後いくらもしないうちに亡くなってしまうらしい。 その後 彼は彼女の死を悲しみ 恋する女を捨てて出家したものの道心一途にはなりきれなかったといい 更に修行をするの・・・・結果、高僧になったというんだけど 本当はこの修行は後世での救いを求めたっていうものなのです。 この滝口寺の紅葉は二人の恋のように 晩秋の風景を色濃く心に響くものだから・・・ 時頼と横笛は 今はあの世で一緒なんだなって 思えるよ・・・きっと お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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