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2012.01.22
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カテゴリ:ドラマ
「ビューティフル・マインド」 A Beautiful Mind 2001年 アメリカ映画

監督 ロン・ハワード
出演 ラッセル・クロウ ジェニファー・コネリー エド・ハリス ポール・ベタニー

 ノーベル経済学賞を受賞している実在の数学者ジョン・ナッシュの生涯を描いた、米アカデミー賞作品賞に輝く感動作です。

 1947年、ジョン・ナッシュ(ラッセル・クロウ)はプリンストン大学院に入学しました。極度の人見知りで、他人とのコミュニケーションが苦手な彼だったが、なぜかルームメイトのチャールズ(ポール・ベタニー)とは気が合い、悩みなどを相談できる親友になります。
 ジョンは、「この世のすべてを支配する理論を見つけ出したい」という目標を持っており、授業よりも、自分自身の研究に没頭する毎日を送っていました。
 その彼の研究は「ゲーム理論」という画期的な発見に至り、マサチューセッツ工科大学(MIT)のウィーラー研究所に招かれることになります。そのMITの学生アリシア(ジェニファー・コネリー)と恋に落ち、結婚します。
 そのころ、世界は冷戦時代です。ジョンはある時、米軍に招かれ、ソ連の暗号解読を依頼され、見事な頭脳で解読に成功します。すると、その後、秘密諜報員パーチャー(エド・ハリス)という、見るからに怪しい男が、彼の元へやってくるようになります。

 最初は、ちょっと変わった男の研究人生を描いていくのかと思い、どうやって感動できるお話になるのだろうと不思議がっていると、人とのコミュニケーションが苦手な男のくせに、意外と早く彼女ができ、これは、恋愛映画になるのかなと思っていたら、謎の男の登場で、米ソ冷戦を背景としたサスペンスになっていくのかと思い、結局、もっと意外な彼自身の戦いの映画になっていきました。(何の戦いなのかは書かないでいきます。)
 物語の中盤で、その彼の戦いが明らかになるのですが、はっきり言って、まったく気がつきませんでした。物語の初めからヒントはあったというのに。
思い起こしてみれば、彼の存在は非常に不自然でした。(彼が誰かは秘密です。)そうです。彼は常にジョンと2人だけでした。話しているのもジョンだけでした。彼はジョンが大学院のクラスメイト達といる場面には絶対に現れないのです。
 そして、もうひとりの男。彼も、必ずジョンがひとりでいる場面に現れました。
 つまり、実は物語の初めから、ジョンの戦いは始まっていたのでした。しかし、観客はもちろん、彼の周りの人々も、そして、彼自身もまったく気がついていなかったのです。
 物語の構成というか、脚本がうまいのですかね。なるほど、米アカデミー賞脚色賞(原作がある場合は脚色賞です。)受賞は、当然ですね。

 「L.A,コンフィデンシャル」「アメリカン・ギャングスター」では刑事、「グラディエーター」では古代ローマの剣闘士、「シンデレラマン」ではボクサー、そして「ロビン・フッド」、どちらかというと肉体派(だけど演技派)の役ばかりやってきた、がっちり体型のラッセル・クロウが、学者の役ということで、いったいどんな演技を見せてくれるのかと、興味がありましたが、さすが今やアカデミー賞の常連の演技派、見事な学者ぶりでした。というか、人とのコミュニケーションが苦手だが、妙に研究については自信家で、研究に没頭している天才肌の男を、見事演じきっており、彼の演技力のふり幅の大きさに圧倒されました。前年の「グラディエーター」での米アカデミー賞主演男優賞受賞に続いて、この映画でも、主演男優賞にノミネートされています。残念ながら受賞は逃していますが。(ゴールデングローブ賞では、見事ドラマ部門主演男優賞を受賞しています。)

 そして、ジョンの妻アリシアを演じたジェニファー・コネリーも見事でした。
 最初は、MITで学ぶ知的な美人でしかなかった彼女ですが、夫の戦いが始まると、覚悟を決め、一緒に戦い始めます。時には頼りない夫の姿に、かんしゃくを起こしたりもするのですが、自分自身との戦いに苦悩する夫を支え、一家の生活を支え、ひとり息子の子育てを担い、まさに、戦う女でした。
 十代の頃から活躍してきた女優さんですが、賞レースとはほとんど無縁でした。この映画で、米アカデミー賞、英アカデミー賞、ゴールデングローブ賞で、助演女優賞を受賞し、その才能を一気に開花させた結果となったのです。

 実在のジョン・ナッシュは、バイセクシャルで、アリシアとは実は離婚しているそうで、ちょっと、お話を美化しているということで批判を浴びているところもあるのですが、この映画でも、実際でも、ジョン・ナッシュは自分自身の戦いに勝利(実は完全にではありませんが、)し、晩年はノーベル経済学賞を受賞し、穏やかな研究生活を送ったということです。





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Last updated  2012.01.22 08:24:31
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